黒竜江省チチハル扎竜生態観光区で20日、赤い頭頂部と真っ白な体が特徴のタンチョウの群れが飛び立ち、澄み切った青空をバックに美しい弧を描いていた。観光客は「見て!タンチョウが飛んだ!」と声を上げながら展望台からタンチョウを観察し、「世界の大湿地」や「中国の鶴の里」と呼ばれる氷と雪に飾られた大自然の魅力を没入型で体験していた。

観光区のガイドは、「これはパフォーマンスではなく、野生復帰トレーニング。外を飛ぶ際の、タンチョウのコンディションは毎回異なり、コンディションの良いタンチョウは人の頭の高さくらいまで飛び、コンディションが悪いタンチョウは小さな円を描くだけ。タンチョウに野生の状態を取り戻してもらうのが、私たちの仕事」と話す。

黒竜江省チチハルの雪原で美しく舞うタンチョウ―中国

統計によると、世界にはツル科の鳥類が15種おり、中国にはそのうちの9種が分布している。チチハル扎竜生態観光区には6種のツルがいる。世界の野生のタンチョウは約3000羽で、そのうちの約300羽が扎竜生態観光区に生息している。同観光区で人工繁殖されたタンチョウは約600羽で、累計で約380羽が野生復帰した。同観光区は、世界最大規模を誇り、野生のタンチョウが最も多い生息地であると同時に、人工繁殖したタンチョウの野生復帰研究拠点となっている。(提供/人民網日本語版・編集/KN)

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