台湾メディアの今日新聞は26日付で、四川省徳陽市内の高校の教室にシカが入ってきた話題を紹介した。
「事件」が発生したのは11月3日だった。1頭の小ジカが、夜間の自習用に使っていた5階の教室に入ってきた。小ジカはゆったりとした足取りで、「興味津々」といった様子だったが落ち着き払っており、生徒のテスト用紙や宿題を食べ始めた。
その場に居合わせた生徒が動画撮影してSNSに投稿すると、大きな反響を呼んだ。「『咬文嚼字』を理解している鹿だ」とのコメントも寄せられた。「咬文嚼字」の字義は「文字を咀嚼する」で、細部にまでとことんこだわって文意を解釈することだ。他にも「知識をしっかり食べたな(自分のものにしたな)」との書き込みも寄せられた。
同校生徒によれば、この小ジカは学校側が飼育しているもので、普段から学校内にいる。特に5階の教室まで登ってきて人と会うことを好むという。生徒は「たぶん5階のテスト用紙のほうがおいしいのでしょう」と言って笑った。皆がこの小ジカがとても好きで、宿題を食べられるのを見てもただ面白いと感じて笑っているだけという。
ネットユーザーからさらに、「ははは。すごくかわいい」「本当にAIじゃないのか?」「教養のあるシカだ」「これで、宿題が本当にシカに食べられてしまったね」「シカによる室内強盗だ」といったコメントが次々と寄せられた。なお、「宿題が本当にシカに食べられてしまったね」は、英語で「The dog ate my homework(犬がボクの宿題を食べちゃったんだ)」と言われる、宿題をしなかった子供の「ナンセンス言い訳」を下敷きにしたと思われる。
学校側もこのシカについて、「学校のマスコットのような存在で、生徒としばしば交流しており、校内の環境を熟知しています」「普段は自由に行動させています」と説明した。学校側は紙に含まれる植物繊維が与えている飼料の成分と似ているため、テスト用紙や宿題を食べたのではないかとの考えを示した。
ただし専門家からは、「大型動物はたとえ性格が穏やかであっても、突発的な事故を起こす可能性があります。教師や生徒を傷つけないために、活動区域を決めるべきです」との意見も寄せられた。これに対して学校側は、「生徒と動物が触れ合う生命教育と安全を両立させ、双方が調和して共存できるよう、管理と飼育制度を改めて検討します」と説明した。(翻訳・編集/如月隼人)
— 中国動画 (@RC00547555) December 27, 2025











