中国で初めて、年間100万トン規模の二酸化炭素を油田に注入するプロジェクトが、新疆ウイグル自治区で実現しました。
新疆油田で進められている二酸化炭素の回収・貯留・有効利用プロジェクトは、中国北西地域における最大規模のプロジェクトで、2025年の年間二酸化炭素注入量が12月28日に100万トンを突破しました。
新疆油田では、2019年に二酸化炭素を用いたミスチュアドライブ(二酸化炭素を油層に高圧で注入し、原油と混ざり合う状態を作って、原油を押し出しやすくする増油技術)の先行試験を開始し、国内初となる礫岩油層を対象とした二酸化炭素回収・貯留・利用実証プロジェクトを建設しました。その後、ジュンガル盆地の北西縁辺部や中央部、東部など、さまざまなタイプの油層で試験を実施し、累計二酸化炭素注入量と増産効果はいずれも大幅に向上しています。現在、1日当たりの注入量は全体で4800トンを超えています。
ジュンガル盆地は、中国の重要なエネルギー拠点で、石油・天然ガスの資源量は199億トンに上ります。評価の結果、新疆油田では、二酸化炭素の圧入に適した開発済み油層の地質埋蔵量が10億トン規模に達することが分かっています。また、油田周辺には重工業が集積する経済圏が広がっており、二酸化炭素の回収・貯留・利用に関する産業クラスターを大規模に発展させる条件が整っているとしています。(提供/CRI)











