中国の電気自動車(EV)メーカーの小鵬汽車(シャオペン)は中東・アフリカ市場における事業展開を加速させています。カタールへの参入、モーリシャスのパートナー企業との戦略提携、アラブ首長国連邦(UAE)やエジプトでの新たな展示場やサービスセンターの開設など、販売・サービス体制を一段と強化しています。

カタール進出は小鵬汽車が中東・アフリカ地域での存在感を高める上での重要な戦略拠点となります。ドーハで開催されたブランド発表会では「G9」や「G6」といった主力モデルが展示され、今後は「P7+」の導入も予定されています。また、同イベントでは「小鵬匯天」の空飛ぶクルマも披露され、同社がスマートモビリティや未来技術分野に注力している姿勢を示しました。

湾岸地域にとどまらず、アフリカ市場への進出も加速しています。16日にモーリシャスの販売代理店Axess Limitedと戦略協力契約を締結し、観光拠点としての機能と地域的なハブ性を兼ね備えた東アフリカ市場に参入しました。この提携により、多様な市場環境への理解を深め、今後のアフリカやその他新興市場への展開に向けた運営ノウハウの蓄積が期待されています。

事業拡大を支えるため、小鵬汽車は中東・北アフリカ地域での現地サービス体制の構築にも力を入れています。12月にUAEのアブダビに新たなフラッグシップ体験センターが開業し、テクノロジーとアートを融合させた没入型の展示が特徴となっています。さらに、エジプトのニューカイロでは展示場とサービスセンターが同時に稼働を開始しました。エジプトのサービスセンターは敷地面積が約2000平方メートルで、同地域における最大規模の専用拠点となっています。

サプライチェーンおよびアフターサービス面では、10月にドバイで中東・アフリカ向けの部品センター倉庫を開設しました。1000種類以上の部品を備蓄し、G6やG9などの主要モデルに対応することで、中央倉庫配送と現地サービスを組み合わせた体制を構築しています。

小鵬汽車の販売・サービスネットワークはUAE、エジプト、モロッコ、カタール、ヨルダン、レバノン、イスラエルなど中東・アフリカ諸国に広がっており、同地域での事業が本格的な運営段階に入ったことを示しています。(提供/CRI)

編集部おすすめ