2025年12月27日、中国のポータルサイト・捜狐に「日本のオタクの命綱は、中国製の二次元ゲームに支えられているのか?」と題した記事が掲載された。

記事は、「日中関係の緊張が高まっているが、中国でその影響を受けやすい分野は、貿易や観光だけではない。実は、文化・エンタメ分野、とりわけ二次元界隈だ。国際関係が不安定になると、その影響を最も早く実感するのはオタクたちである。中国では、日本映画の公開延期や声優イベントの中止が相次ぎ、不満と落胆の声が広がっている。日本商品の通販代行を行う小規模業者の倉庫には、通関できないフィギュアが山積みになり、中古市場の価格まで下落し始めた」と述べた。

続けて、「25年12月27~28日に杭州で開催された同人イベント・COMICUP32は、日本作品エリアの全面撤廃を直前に発表した。これに対し、出展者やコスプレイヤーは、日本作品のうち中国製の二次元ゲームとコラボ経験のある作品を『中国産』と扱う対応を取った。それでも、現実的なダメージは大きい。高額な費用をかけて衣装を用意し、イベントを楽しみにしていた人が、直前で参加できなくなるケースも多かった。この喪失感は『また次がある』という言葉では簡単に埋まらない」と言及した。

また、「日本側でも事態は他人事ではない。COMICUP32で日本作品が制限されたという情報が日本に伝わると、『中国製の二次元ゲームが日本でサービスを停止するかもしれない』との話題に及び、空気が一変。SNS上で不安が広がり、政治家を激しく批判する声まで相次いだ。この状況は、海を挟んで互いに壁をかきむしる、不運な恋人同士のようにも見える」とした。

日本のオタクの命綱は、中国製の二次元ゲームに支えられているのか?―中国メディア
COMICUP32

記事は、「現在、『原神』や『崩壊:スターレイル』、『ゼンレスゾーンゼロ』、『鳴潮』などの中国製の二次元ゲームは、日本市場で常に上位に位置しており、『アズールレーン』や『アークナイツ』は、日本の作品だと誤解されることさえある。これらは単なるゲームではなく、日本の若者にとっては日常的なコミュニケーションの場として、生活の一部となっている。日本市場の売上は、中国製の二次元ゲームの海外収益の大部分を占めているのだ」と説明した。

また、「日本国内のガチャ系スマホゲームは苦戦しており、近年リリースされた多くの作品が、短期間でサービス終了に追い込まれている。これは日本のプレイヤーが課金をやめたからではなく、中国製の二次元ゲームのゲーム性や更新速度、技術力が圧倒的な競争力を持った結果である。これを文化輸出と呼ぶか、商業的成功と呼ぶかはさておき、現実として、多くの日本のオタクの楽しみは、すでに中国製の二次元ゲームと切り離せないものになっている」と論じた。

その上で、「中国と日本のオタクは本来、国際政治とは無縁にキャラクターを眺め、ガチャを引いて満足できていたはずが、今や政治の波に翻弄(ほんろう)されている。今後、大型イベントで日本作品が減り、中国産や欧米作品が増える流れは避けられないだろう。これは、中国の二次元文化が『自立』を迫られる局面でもある。これまで中国の二次元作品は、日本文化の影響を強く受けながらも『脱・日本化』を求められてきた。外部環境が変化した今、より自分たちなりの表現を探す必要が出てきている」と指摘した。

そして、「これは簡単ではないが、転換点でもある。二次元文化は特定の国の専有物ではなく、より魅力的な物語を語れた者が支持される。結局のところ、中国のオタクも日本のオタクも、安心してアニメを見て、ゲームで遊べる、ささやかで平和な世界を求めているのだ。政治がその世界に亀裂を入れても、普通の人々は、自分なりの方法でそれを繋ぎ止めようとしている。その姿こそが、民間交流の最も現実的で、静かな温度なのかもしれない」と結んだ。(翻訳・編集/岩田)

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