中国気象局人工影響気象センターが先日伝えた情報によると、約3年にわたる「一江両河(ヤルンツァンポ川、ニャンチュ川(Nyang Chu river)、ラサ川)流域での大型ドローンによる降雨(降雪)科学実験」が最近、段階的な成果を上げました。

人工的な天候制御は現在、水資源開発、生態修復、防災・減災において重要なアプローチです。

実験では、この流域の雲には豊富な降雨(降雪)量増加のポテンシャルがあり、継続的な人工降雨作業が良好な経済的・生態的効果をもたらすことが確認されました。人工降雨の影響区域では植生指数が顕著に上昇し、植生の状態も着実に改善しています。大まかな試算によると、実験期間中の増水による経済効果は1億元(約22億円)を超えているとのことです。

「一江両河」流域はチベット高原の生態保護の核心地域であり、チベット自治区の経済・社会発展の中心部でもあります。2023年には大型ドローンがチベット高原で初飛行を行い、2024年には飛行作業の常態化が順調に進みました。大型ドローンは現在までにチベット高原で累計33回の人工降雨作業を実施し、総飛行時間は106時間を超えました。これにより、高原の複雑な気象・地理条件下でも大型ドローンによる人工降雨・降雪作業が実施可能であることが検証されました。今後も高原地域において人工的に気象に影響を及ぼす効果を発揮し、気候変動に対応して、水資源の安定確保を進める上で支援を提供します。(提供/CRI)

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