日本で発生が危惧されている南海トラフ巨大地震について、韓国気象庁の李美善(イ・ミソン)長官は昨年末の記者会見で「韓国南海岸には高さ2メートルの津波が押し寄せる可能性がある」と警告した。同時に高層ビルが大きく揺れる長周期地震動にも注意を呼び掛けた。

中央日報によると、気象庁の国家地震火山総合状況室(いわゆる危機対応センター)では、日本国内の地震状況とともにNHKの放送をリアルタイムでモニタリングしている。李長官は「明日、地震が起きてもおかしくない状況なので、私たちも備えている」と述べた。 気象庁は今年11月から、海外地震の早期警報対象区域を、これまでの日本・九州の一部から南海トラフまで拡大することにした。

南海トラフ巨大地震の発生可能性が高まっており、韓国内にも直接的な影響を及ぼす恐れがあるためだ。李庁長は2017年の浦項(ポハン)地震の際、地震火山局長として地震早期警報システムの構築を担当した人物でもある。

李長官によると、もし南海トラフでマグニチュード(M)8.0以上の大規模地震が発生した場合、韓国南部地域では震度3、4程度の揺れが観測され、3~5時間後には一部の南海岸地域には津波が襲来する可能性がある。

震度4は屋内で多くの人が揺れを感じ、食器や窓ガラスなどが揺れる程度のレベルだ。M9.0の場合には、首都ソウルでも停止している車が少し揺れるほどの地震が感じられると推定された。

これに加え、警報(1.0メートル以上)レベルの津波発生も予想される。特にM9 の地震が起きた場合、一部の南海岸には高さ2メートルの津波に見舞われる可能性がある。

2メートルの津波に関して李長官は「2メートルを低いと思ってはいけない。もともとの波にさらに上乗せされるものだからだ。

運悪く荒れた天候と重なって気象高潮や高波と合わされば、その破壊力は想像を超えるだろう」と警鐘を鳴らした。

さらに李長官は長周期地震動にも言及した。気象庁が南海トラフ巨大地震発生時に韓国内へ及ぼす影響をシミュレーションした結果、韓国第二の都市、釜山(プサン)を含む嶺南(ヨンナム)地域が震度4になると推定された。

特に釜山の海雲台(ヘウンデ)には20~30階建てのビルが多く、長周期地震動は高層階にいるほど揺れを強く感じる。耐震設計が十分でないビルで被害が出かねないという。(編集/日向)

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