仏RFIの中国語版サイトは7日、中国の王毅(ワン・イー)外相のアフリカ訪問について、「中国が重要な海上輸送ルートや資源供給網の強化を模索する中、今回の訪問は東部および南部アフリカにおける戦略的貿易ルートが焦点だ」と報じた。

王外相は7日から12日の日程で、エチオピア、ソマリア、タンザニア、レソトを訪れる。

記事は「エチオピアはアフリカで最も成長率が高い経済国の一つ。ソマリアはアフリカの角に位置し、世界の重要航路にアクセスできる。タンザニアは資源が豊富な中部アフリカとインド洋を結ぶ物流の要衝であり、レソトは近年、米国の貿易措置による圧迫を受けている」と説明した上で、「中国は今回の訪問を通じて習近平(シー・ジンピン)国家主席が掲げる『一帯一路』構想の枠組みの下で重点的に協力する対象を明確にし、輸出市場を拡大させたい考えだ」と指摘した。

中でも中国が特に重視しているのが、エチオピアなど若年層が多くて経済成長が比較的速い国だ。国際通貨基金(IMF)はエチオピアの今年の経済成長率を7.2%に達すると予測している。

記事はまた、王外相の今回のソマリア訪問について、中国外相が同国を訪れるのは1980年代以来であることを紹介し、ソマリアに対する外交的支持を示すものになるとみられると伝えた。

ソマリアを巡っては、1991年に一方的に同国から独立を宣言した「ソマリランド」をイスラエルが先日、国家として承認。中国はイスラエルのこの動きを受けてソマリアへの支持を改めて表明した。中国は、「重要な貿易ルートであるアデン湾周辺での影響力をさらに強化したい考え」という。

記事はさらに、タンザニアではアフリカにある豊富な銅資源へのアクセス確保が中国の大きな関心事だと伝え、中国企業がタンザニア・ザンビア鉄道の改修を進めていることに言及。李強(リー・チアン)首相が昨年11月に中国首相として28年ぶりにザンビアを訪れたことにも触れ、同鉄道が「米国と欧州連合(EU)が支援する『ロビト回廊』への対抗策」と広く受け止められていることを伝えた。

また、レソトについては「王外相の訪問は、中国が自らを自由貿易の擁護者として位置付けようとする姿勢を際立たせる狙いがある」とし、「中国は昨年、世界で最も貧しい国々に約19兆ドル(約2980兆円)規模の市場を開放し、関税免除によるアクセスを提供した」と紹介。

「これは2024年の中国・アフリカ協力フォーラム北京サミットで習主席が表明した約束を実現させたものだ」とし、レソトの国内総生産(GDP)が20億ドル(約3100億円)強にとどまること、昨年はトランプ米政権による関税措置で深刻な影響を受けたことを伝えた。(翻訳・編集/野谷)

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