2026年1月9日、台湾メディア・ETtodayは、台湾の映画市場において、興行収入を伸ばすために限定特典を乱発する「特典の乱」が社会問題化していると報じた。
記事は、「特典文化」が日本発祥だとした上で、本来はファンへの感謝として、チケット購入者に非売品の限定グッズを贈るという善意から始まったものだと紹介。
そして、特に社会に大きな衝撃を与えた象徴的な事例として、「鬼滅の刃 無限城編」を巡る高額詐欺事件に言及。SNS上で「限定特典を無料で譲る」という偽の投稿を信じたファンが、送料や保証金などの名目で送金を繰り返した結果、たった1枚のポスターのために計20万台湾ドル(100万円)を騙し取られたと報じた。
また、同作の公開時には予約システムが不正プログラムによる攻撃を受けて90分間にわたり使えなくなったほか、転売ヤーが特典を10倍以上の価格で売りさばくなどトラブルが相次いだと紹介。さらには、多くの人が特典だけを受け取って鑑賞せずに立ち去る一方で、本当に作品を見たい人がチケットを購入できないという「空席問題」が深刻化したことを伝えた。
さらに、台北市信義区の映画館では「チェンソーマン レゼ篇」の上映時に、動線管理の不備から衝突が発生したと指摘。100人以上が行列に並んだ際、映画館側が指定した場所以外で勝手に列ができるなどの混乱が発生し、最終的にチケットを購入して特典を得られたのは「正規の列」と認められた先頭の4人のみだったと伝えた。また「劇場版 呪術廻戦 0」では、各映画館で配布される特典の数量がはっきりしないまま発売開始10分で完売したため、ファンから「内部不正」を疑う声が上がったとしている。
記事は、一部の映画館では特典配布期間前の「フライング配布」も確認され、配給会社側が対策を講じていると紹介するとともに、本来は純粋なファンへの贈り物であったはずの特典が、商業競争や犯罪の道具へと歪められている現状を伝えた。(編集・翻訳/川尻)











