中国メディアの参考消息によると、米AP通信はこのほど、米OpenAIと競合する中国のテクノロジー系スタートアップ、DeepSeekが多くの発展途上国で勢いを増しており、先進国との人工知能(AI)導入格差を縮める可能性があると新たな報告書が示唆したとする記事を掲載した。
記事によると、米マイクロソフトの研究者らは8日に公表した報告書で、先進国と発展途上国におけるAI導入格差は拡大しつつあり、グローバルノースではグローバルサウスのほぼ2倍の速さでAI導入が進んでいると指摘する。
マイクロソフトのAI for Good Labの主任データサイエンティスト、フアン・ラビスタ・フェレス氏は「私たちは分断を目の当たりにしており、その分断がさらに拡大していくことを懸念している」と語る。
研究者らは、DeepSeekの無料かつオープンソースなモデルが発展途上国における広範なAI導入拡大につながったことを発見した。同社がOpenAIの類似モデルよりも費用対効果が高いと主張する高度な推論AIモデル「R1」を2025年1月にリリースした際、中国が技術革新において米国に追いついていることに多くの人が驚いた。
DeepSeekは、ウェブとモバイルで無料で利用できるチャットボットを提供するとともに開発者にコアエンジンの修正や拡張のためのグローバルアクセスを提供している。マイクロソフトの報告書は、サブスクリプション料金がかからないため「特に価格に敏感な地域の何百万人ものユーザーにとって利用のハードルが低くなった」と述べている。さらに「このオープン性と手頃な価格の組み合わせにより、DeepSeekは欧米のAIプラットフォームが十分にサービス提供できていない市場で勢いを増すことができた。DeepSeekの台頭は、世界的なAI導入がモデルの品質だけでなくアクセスと可用性にも左右されることを示している」とも付言した。
オーストラリアやドイツ、米国などの先進国は、セキュリティリスクを理由にDeepSeekの使用制限を求めてきた。マイクロソフトは25年、社員によるDeepSeekの使用を禁止した。報告書によると、DeepSeekの導入率は北米と欧州では依然として低調だが、本拠地である中国および米国のサービスが制限されているか外国の技術へのアクセスが制限されているロシアやイラン、キューバ、ベラルーシでは急増した。
報告書は「オープンソースAIは地政学的な手段として機能し、西側諸国のプラットフォームが容易に運用できない地域で中国の影響力を拡大する可能性がある」と述べている。(翻訳・編集/柳川)











