中国メディアの環球時報は13日、「『中国に学べ』が韓国ハイテク産業の新たな選択肢になっている」と報じた。

記事によると、韓国・ハンギョレ新聞はこのほど、中国が人工知能(AI)やロボットなど先端産業分野でリードし続ける中、韓国がこうした産業の発展戦略を策定する上で中国の技術発展の現状を参考にすることは「避けて通れない選択肢」になっていると報じた。

その例として記事がまず紹介したのが韓国貿易協会が組織した視察団だ。ハンギョレ新聞によると、昨年12月、同協会は10社余りの会員企業の幹部を組織して中国の上海と浙江省杭州で3泊4日の集中視察を実施した。

この視察はAI、人型ロボット、ブレイン・マシン・インターフェース(BMI)など中国の先端産業の核心分野に焦点を当てたもので、視察団は華為技術(ファーウェイ)の研究開発センターやロボット企業の智元創新、宇樹科技(ユニツリー・ロボティクス)などを訪問。訪問先では中国側技術者との交流が行われ、参加者からは「自分の目で見た先端技術は強烈な衝撃だった」との感想が聞かれた。

さらに今月初旬には大韓商工会議所が組織した企業200社を含む経済代表団が李在明(イ・ジェミョン)大統領に同行して中国を訪れている。韓国が大規模な経済代表団を中国に派遣するのは2019年12月以来で、SK、サムスン電子、現代自動車、LGの四大グループのトップがそろって参加した。代表団の重要な目標の一つとなったのが、AIやロボット分野などにおける中韓協力の新たな可能性を探ることだ。

一方、米国で開催された世界最大級のテクノロジー見本市「CES」の会場からの衝撃も中国の技術発展に対する韓国の認識を一段と強めた。韓国メディアは中国ロボット企業の動きを集中的に報じ、競争圧力への懸念と協力機会への期待という中国の技術力に対する業界の複雑な感情を伝えた。

記事はまた、韓国の産業界が進んで「中国から学ぶ」背景には自国が直面する構造的な課題があると伝えた。専門家によると、韓国の製造業は国内総生産(GDP)に占める割合が28%に達する一方、付加価値率は経済協力開発機構(OECD)の平均水準に近いレベルにとどまっている。主要輸出品目は過去10年間ほとんど変化しておらず、これらは産業高度化の緩慢さを示すものだ。

さらに韓国の複数の核心産業は世界的な競争激化に直面しており、韓国産業研究院が発表した「中国製造2025主要産業における韓中競争力比較」では「韓国が長年誇ってきた核心産業は逆転を許しつつある」ことが示された。ロボット、電気自動車(EV)、電池、自動運転において中国は研究開発から市場ニーズまで幅広く先行し、半導体分野でもその競争力は高まっている。韓国と中国の差は、「韓国が構造的な調整を行わなければさらに広がる」と分析されているという。

上海外国語大学世界シンクタンク研究センターでAIプロジェクトの責任者を務める張志鵬(ジャン・ジーポン)氏によると、20年以降、AI大規模モデルが爆発的に発展する中で、韓国の産業界と学術界における中国の科学技術発展への見方は急速に変わった。韓国は中国の先端技術を学ぶだけでなく、政策支援のモデル、産学研一体のエコシステムの構築、迅速な実装メカニズムなど中国の高度産業における発展戦略全体を参考にしようとしているという。

張氏はまた、AIと人型ロボット分野で中韓には補完的な余地があり、この先の協力はそれぞれの強みを巡って展開されるとも指摘した。(翻訳・編集/野谷)

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