北京市にある大規模な集合住宅・商業施設群「建外SOHO」東エリア5号棟のあるワークショップでは平日の夕方になるとミシンの音が響く。退勤したばかりの若者が裁縫に集中している。
北京国際貿易センターの裁縫ワークショップ・布語空間の責任者・王超(ワン・チャオ)さんによると、近年、裁縫を習う受講者は目に見えて増えており、ほとんどが20~40歳の若者。職業は金融やIT、メディア、デザインといった業界に集中している。また、女性の割合が高く、子供も少なくない。
一度は姿を消していたミシンが、再び中国の若者の間で人気になっているのはなぜなのだろうか?
その理由の一つは、リズムの速い生活において、「スロー」の良さを感じることができるからだ。ある受講者は、「裁縫を習うことにしたのは、実用的だからというわけではない。普段の仕事はリズムが速く、心を落ち着ける暇がない。でも、裁縫をする時は、集中しなければならず、ペースを落とすことができる。裁縫をしている時は、気持ちもリラックスしている」と話す。
また、長期間にわたり裁縫を習っているからといって、キャリアチェンジをしたいというわけでもない。あるフリーランサーの受講者は、「今は裁縫を仕事にする気はない。充実した生活を送るために、これからも習い続けたい」と話していた。
その他、一部の若者は裁縫を習うことで、デザインや制作に自ら関わり、自分のニーズにより合った品物を手に入れている。そうすることで、「商品を購入する」にとどまらず、「生産に参加する」ことができるようになる。受講者の女性・谷さんは、「以前は服を買う時、気に入るまでサイズやタイプ、細部などを何回もチェックする必要があった。でも、裁縫を習うようになって、『主導権』を握ることができるようになった」と話した。(提供/人民網日本語版・編集/KN)











