2026年1月23日、中国メディアの環球網は、河南省鄭州市で不衛生な環境で調理する「幽霊外売(ゴーストデリバリー)」に対する当局の取り締まりについて報じた。

記事は、アプリ上で「一流シェフの調理」や「新鮮食材」を謳いながら、実際には極めて劣悪な衛生環境で調理を行うデリバリー店が鄭州市で相次いで摘発されていると紹介。

現場では、コンロが真っ黒に汚れ、床にはたばこの吸い殻が散乱していたほか、3台の電子レンジ内部が正体不明の黄色い粘液で覆われ、レトルトパックを炊飯器で加熱するだけの「手作り」とは程遠い実態が確認されたと伝えた。

記事によると、閉鎖された託児施設内を拠点にしていた無許可店舗では、厨房とトイレが直結しており、異臭が漂う中で調味料がトイレの入り口に積み上げられていたという。この店舗は正規のプラットフォームを通さず、大学の食堂に正規の窓口を持っていると偽って学生を勧誘しており、約20のチャットグループを通じて直接注文を受ける「脱法デリバリー」を展開していた。

また、アプリ上では清潔な店舗写真を掲載し「20万食以上」の販売実績を誇っていたサンドイッチ店も、実際は油汚れにまみれた不潔な部屋で、ごみ捨て場の横から商品を受け渡していたとのことだ。

記事は、こうした事態に対して同市市場監督管理局が措置を講じ、配達員が不衛生な現場を撮影して通報するシステムを導入したと紹介。情報の裏付けが取れれば1件につき50元(約1100円)の報奨金が支払われる仕組みで、すでに75件の通報が寄せられ、延べ41人の配達員に報奨金が授与されたと伝えている。

そして、中国のデリバリー利用者が2024年末で5億9200万人に達する中、行政の人的資源だけでは監視に限界があるため、6万人を超える配達員を「移動監視カメラ」として活用する試みが進んでいると解説し、監視員的役割を与えられた配達員が「当局の検査逃れのために看板を4回も変えた店舗であっても、毎日現場を訪れるわれわれの目は欺けない」と語ったことを紹介した。(編集・翻訳/川尻)

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