2026年1月30日、第一財経は、昨年53回の最高値更新を経て過去最高の需要を記録する中で急落した国際金価格について、「危険な段階」に入ったとの分析が相次いでいると報じた。
記事は、世界黄金協会(WGC)が発表した2025年通年の需要報告に基づき、地政学的リスクと経済の不確実性を背景に、世界の金総需要が5002トンに達して過去最高を記録したと紹介。
また、各国中央銀行の購入ペースが前年比20%減の863トンに鈍化したのに対し、金ETF(上場投資信託)の保有残高が801トン増加して4年ぶりに流入超へ転じたことや、金地金・金貨の購入量が12年ぶりの高水準となる1374トンに達したことを挙げ、購入主体が公的機関から個人・機関投資家へシフトしていると解説した。
その上で、今週初めに再び史上最高値を更新した後に激しい価格変動に見舞われたことに触れ、現物金価格が29日深夜に1オンス=5598.75ドルの高値からわずか30分で5097.36ドルまで急落したことを指摘。銀も同様に同121.67ドルの高値から106.76ドルへと暴落したことを伝え、盛宝銀行(サクソバンク)の戦略担当者オーレ・ハンセン氏が「価格変動が自己強化される危険な段階に入り、流動性が減少している」と警鐘を鳴らしたことを紹介した。
記事はさらに、PIMCO(ピムコ)のアイバシン投資総監も個人投資家の「乗り遅れることへの恐怖」による買い増しが価格を押し上げ、短期的には大幅な反落リスクが高まっていると分析したことに言及。一方でスイス・ピクテの戦略担当者は金相場の高騰について、投資家による「米国売り」の選択の表れだと評し、「通貨安への懸念」や「金融の武器化」に対する根強い警戒感から、金は引き続き恩恵を受けるとの見方を示したと伝えている。
記事によると、22年2月のロシア外貨準備凍結によって米国中心の金融システムが「武器化」される懸念が浮上して以来、米国の実質金利と金価格の相関関係は劇的に変化したという。かつては実質金利が100ベーシスポイント上昇すれば金価格は15%下落したが、現在ではその感応度が大幅に低下しており、パラダイムシフトが起きていると記事は指摘した。
そして今後の展望について、地政学的緊張や政府債務への懸念が続く限り、金の長期的な強気相場は維持されるとの予測を紹介。ゴールドマン・サックスが年末の目標価格を5400ドルに設定したほか、JPモルガンも銀価格のさらなる上昇の勢いに言及しており、市場には依然として買い増しの余地があるとの見解をまとめた。(編集・翻訳/川尻)











