中国メディアの環球時報は2日、「チャイナスピードが世界の自動車製造業を変革」とする英メディア、AMSマガジンの記事を紹介した。

記事はまず、「中国の電気自動車(EV)参入企業と既存のOEMメーカーは、ギガキャストや垂直統合、製品サイクルの高速化を通じて自動車製造を再定義し、世界のライバルに適応を迫っている」と伝えた。

そして「老舗グローバル企業の多くは、主に合弁事業を通じて中国で事業を展開してきたが、現地メーカーとの激しい競争に直面している」とし、「中国は今や、新技術が最も早く開発・適用される可能性が高い最大の市場となっていて、それをけん引しているのがグローバル企業ではなく現地企業だ。この傾向はEVで最も顕著だ。その代表例がレンジエクステンダーEVで、欧州はこの分野で中国に追いつこうとしている」と伝えた。

記事によると、欧米や日本の自動車メーカーの間では、製品開発プロセスの改善計画を説明する際に、「チャイナスピード」という言葉を使うことが増えている。これらの企業は、中国の自動車メーカーがいわゆる老舗メーカーよりもはるかに迅速に自動車を開発・発売し、それが明確な競争優位性をもたらしていることを認識している。欧米や日本のメーカーが新車を5年かけて開発する中、比亜迪(BYD)に代表される中国勢はわずか18カ月でそれを成し遂げている。

記事によると、チャイナスピードの理念は中国車の「欧州化」にも当てはまる。奇瑞汽車(Chery)は、SUVのOmoda 5について欧州のディーラーから欧州仕様ではないと判断されたことを受け、欧州のドライバーの期待に応えるようステアリングやサスペンション、ブレーキ、トラクションコントロールを改良した。吉利汽車(Geely)の新ブランドZeekr(ジーカー)は、全く新しい部品を使って自動車を開発するのではなく、人工知能(AI)を活用して吉利グループの20年にわたる設計開発の蓄積から部品を探し出した。BYDの垂直統合方式は欧米のメーカーよりもはるかに進んでおり、部品の75%を自社で生産している。グローバルな自動車メーカーは、部品事業を独立系企業に売却するなどして垂直統合の解消に多大な時間と労力を費やしてきたが、半導体不足の影響などを考慮すると、この方針の撤回を検討する可能性も十分に考えられる。

「チャイナスピード」が世界の自動車製造業を変革―英メディア
Omoda 5

また、フォルクスワーゲンではチャイナスピードが駆動力となっていると言われており、欧州向けの一部モデルは36カ月で開発された。

中国メーカーほど速くはないものの、従来の開発期間と比べると大きな進歩だ。チャイナスピードの理念は、完成車メーカーだけにとどまらず、広く浸透しつつある。日本とイタリアの自動車部品メーカーの経営統合で誕生したマレリも、チャイナスピードで新製品を従来の3年から1年に短縮して市場投入する計画だ。(翻訳・編集/柳川)

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