中国・江蘇省南通市で、トイレに行くために持ち場を離れたことを理由に解雇された元従業員が会社を相手取って裁判所に訴えを起こした。中国メディアの瀟湘晨報が1日に報じた。
記事によると、原告の劉(リウ)さんは同市内の企業に勤務していたが、2023年2月に就業中に会社内のトイレに頻繁かつ長時間こもることがあった。トイレにこもった時間は短い日は1時間余り、長い日は6時間を超えていた。
会社側は社内規定に違反すると判断し、劉さんと面談した上で「労働契約解除通知書」を発出した。しかし、納得がいかない劉さんは離職後に労働仲裁を申請、会社に20万元(約440万円)余りの賠償金の支払いを求めたが認められず、裁判所に提訴した。
南通市通州区人民法院は監視カメラの映像を基に、劉さんがトイレに長時間こもった回数が11回に上ることなどを確認。劉さんの離席は合理的な生理的必要性の範囲を明らかに超え、かつその間に業務を行っていたことを証明する証拠も提出していないとし、会社による労働契約の解除は合法であるとした。
記事は一方で、同じくトイレを理由にした離席で解雇された別の裁判では異なる判決が出たとして、北京の企業で勤務していた李(リー)さんの事例を紹介した。李さんは22年11月、勤務中に腹痛のため3分間トイレに入ったところ、「勤務時間中の無断離席が規則違反に当たる」として会社から解雇された。李さんはこれを不服として、違法解雇に対する賠償金の支払いを求めた。
北京市順義区人民法院は判決で、李さんの離席理由は正当で、時間も短く、通常の生理現象によるものと認定した。また、チャットアプリで同僚に勤務の代替を何度も依頼していたことから自身の離席の影響を極力回避しようとしていることがうかがえ、李さん側による故意または重大な過失は存在しないと判断。会社側に対し、6万元(約133万円)余りの賠償金の支払いを命じた。











