2026年2月10日、台湾メディアの中時新聞網は、日本の衆議院選挙の結果を受けた台湾元立法委員・郭正亮(グオ・ジョンリアン)氏の分析を報じた。

郭氏は、高市早苗首相率いる自民党が衆議院で3分の2を超える316議席を獲得し同院での改憲発議が可能となったものの、深刻な経済問題が難題として浮上しているとした。

そして、日本政府が積極財政を掲げながら具体的な財源を確保できておらず、紙幣の増刷と減税の矛盾に陥っていると指摘。日本の国債残高が対GDP比で世界最悪の230%に達している現状を、同氏が「克服困難なハードル」と評したことを紹介した。

また、過去20年間のスマートフォンや半導体、人工知能(AI)、電気自動車(EV)といった先端技術分野において、日本がほぼ取り残されている現状にも言及。ソニーがテレビ事業を分離し、中国の家電大手TCLとの合弁会社に移管する事例を挙げ、精密機械以外の成長産業を欠く高市政権にとって、改憲だけでは経済の没落を食い止められないとの見解を示した。

郭氏はさらに、日本を取り巻く世界情勢についても触れ、中国の戦略的意図は日本の選挙結果がどうあれ、ロシアとの連携を通じた「第二次世界大戦後体制」の強化にあると解説。中国は「囲碁」を打つように国際的な布石を進めており、高市首相がその術中に陥れば日本経済が犠牲になり、結果として「日本の没落」という解決シナリオに至るとの予測を示した。

一方で、米国が主導してきたイデオロギー依存の「価値観同盟」は経済の原則に反しており、すでに破綻しつつあると指摘。トランプ大統領が欧州諸国の国防予算の低さを批判したことに触れつつ、約40兆ドル(約6600兆円)もの巨額債務を抱える米国はもはやバイデン時代の同盟関係を維持できないと論じた。

郭氏は国際政治の基本について、中国が多国間主義と国際法の遵守を主張する構造へと変化していると強調。高市政権の努力とは裏腹に、日本は構造的な国際情勢の激変によって極めて厳しい局面に立たされていると評した。(編集・翻訳/川尻)

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