ミラノ・コルティナ五輪スピードスケート男子100メートルで優勝候補のオランダ選手に接触した中国選手が失格になったことに対し、中国で不満の声が噴出している。

問題のシーンは11組、世界王者のユップ・ベンネマルスと中国の廉子文(リエン・ズーウェン)がレースに臨んだが最後の1周でバックストレートに差し掛かる際、アウトレーンからインレーンに入るベンネマルスの前にインからアウトに出る廉が入ってしまい、両者が接触。バランスを崩したベンネマルスは体勢を立て直して滑り切ったが記録は伸びず、直後に廉に対して両手を広げて怒りをあらわにし、廉の背中をはたいた。

コーナーを出た際には廉がわずかに前にいたが、ルールではアウトからインに入るベンネマルスに優先権があり、審議の結果、廉は失格処分となった。ベンネマルスは救済措置で再レースを行ったが、タイムを上げることはできずに全体の5位となり、メダルには届かなかった。なお、金メダル:は米国のジョーダン・ストルツ、銀メダルはオランダのイエニング・デボー、銅メダルは中国の寧忠岩(ニン・ジョンイエン)だった。

ベンネマルスは「メダルを手にできる可能性は100%あった」「少なくとも銅メダルは取れていた。本当に悔しいし最悪。僕のメダルが奪われた」と話し、廉から受けた謝罪についても「そんなの何の解決にもならない」と切り捨てた。

ベンネマルスへの同情の声が広がる中、中国では逆に廉が失格になったことに不満が噴出している。あるスポーツブロガーは「オランダの選手は廉子文が自分のパフォーマンスに影響を与えたと考え、試合後に無礼な行動を取った。彼には再レースのチャンスが与えられたが、それでもメダルを獲得することはできなかった」と指摘した。

中国のネットユーザーからは廉に対して「よく頑張った。国を代表できるだけで十分優秀だ」「結果は残念だけど、国を代表して出場したんだ。あなたはもう私たちの誇り」など激励の声が上がる一方で、「(失格は)不公平だ」「(接触した際)廉の方が前に出ていた」「中国チームは抗議せよ」「廉は悪くない。謝る必要なんてない」などと主張する声や、ベンネマルスに対して「オランダ野郎は無礼で粗暴だ」「素養が低い」「しかも廉をたたいた。スポーツ道徳に反するこの行為は処罰対象ではないのか」「こういう品のないやつはメダルを取れなくても自業自得」といった批判の声が殺到した。

ただ、一部からは「ルールも知らないのか?(廉の失格について)どこが不満なのか」「こういう状況ではインレーンの選手がアウトレーンの選手に譲らないといけないんだよ」「反則で記録を取り消された。これのどこが不公平なんだ」など、冷静な意見も見られた。(翻訳・編集/北田)

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