2026年2月12日、中国のウェブサイト・什么値得買に「中国の2Dアニメは日本アニメに追いつけるのか」と題した記事が掲載された。

記事は、「近年『中国の2Dアニメは日本アニメに追いつけるのか』という議論が活発化している。

とりわけ『霧山五行』や『浪浪山小妖怪』などの話題作が注目を集めたことで、このテーマは単なるファン同士の比較を超え、技術・文化・産業構造を含む総合的な論点へと発展した。各プラットフォーム上の中国のネットユーザー139人の意見を整理すると、55%が『追いついた』とし、45%が『まだ差がある』と指摘し、評価はほぼ二分されている」と紹介した。

その上で、「55%『追いついた』とする肯定派が強調するのは、中国の2Dにおける技術と美学の融合である。例えば『羅小黒戦記』や『霧山五行』は手描き作画の精度、水墨的な映像美、緻密なアクション演出によって高い評価を得た。粒子水墨やデジタル分層といった技術の導入により、従来の水墨表現が抱えていた『動きの弱さ』を克服し、伝統美術と現代的制作技術を両立したのである」と説明した。

また、「国際的な評価も追い風となっている。『羅小黒戦記』は日本で劇場公開され、続編も注目を集めた。さらに『シザー・セブン』はNetflixで世界配信され、海外での認知を拡大している。こうした事例を根拠に肯定派は、評価の対象は興行収入だけでなく、美学的独自性や文化的発信力にも及んでいるとし、『中国の2Dアニメはすでに世界市場で競争可能な水準に達している』と主張している」とした。

中国の2Dアニメは日本アニメに追いつけるのか、中国ネットの評価はほぼ二分―中国メディア
「浪浪山小妖怪」

一方で、「45%の『まだ差がある』とする否定派は産業構造の問題を取り上げ、日本アニメは長年蓄積された分業型の成熟した工業化体系を有しているのに対して中国の2Dアニメは、依然として小規模スタジオ中心の制作体制が多く、安定した生産ラインを築けていないと指摘している。その例として『霧山五行』が3年間で3話のみ制作された事実が挙げられる。制作難度が高く、時間とコストがかかるため、持続可能なビジネスモデルを構築しにくいのだ」と述べた。

また、「人材の流出や育成体系にも課題がある。アニメ専攻卒業生の多くがゲーム業界へ移る傾向があり、長期シリーズを安定的に支える人材基盤が脆弱だとされる。制作会社の変更による品質変動も、長編作品の安定性を損なう要因と見なされている。さらに、題材の同質化も問題視される。日本アニメが純愛、スポーツ、社会問題など多様なジャンルを横断してきたのに対し、中国ではファンタジーやウェブ小説原作への依存度が高く、オリジナル脚本の層が薄いという批判がある」と言及した。

その上で、「この論争は、単なる作画技術の比較ではない。肯定派は『個別作品の到達点』に注目し、否定派は『産業全体の再現性』に焦点を当てている。つまり、単発的な傑作が存在することと、安定して良質な作品を生み出し続ける体系を持つことは別問題であるという認識の差だ。現在の状況は、精品化路線と量産体制構築の間で揺れている段階と言える。短期的には高品質作品の登場が続く可能性はあるが、日本アニメに体系として追いつくかどうかは、制作工程の標準化、人材育成、資本構造の安定化といった長期的課題の克服にかかっていると言えるだろう」と結んだ。(翻訳・編集/岩田)

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