四川大学は14日、同大学の修士課程と博士課程の大学院学生に共同告発された、同大学機械工程学院の王竹卿教授について、告発内容を精査したところ、不正が行われていたことが判明したとして、王教授に対する降格や研究室の大学院生受け入れ資格の停止などの処分を決めたと発表した。四川大学の公式サイトによると、王教授は2011年に山梨大学で博士号を取得し、12年から20年までは京都大学、東北学院大学、東北大学で研究院や助教を務めた。
四川大学が発表した、これまでに確認された王教授の不正は以下の通りだ。
告発された論文28本のうちの6本で不正が確認された。うち4本では画像データの偽造または改ざんがあり、その中の1本では画像の重複利用(過去に発表した画像の使いまわし)と不当な署名の問題も存在した。また2本では、画像データの重複利用の問題があった。
「不当な署名」とは、論文作成のための研究に関わった者の署名を書かなかったり、関わったとは言えない者の名を追加することを指す。画像やデータの重複利用は、新しい情報がないのにあるように見せかける意図的な不正行為とされる。また、告発の対象にならなかった論文でも、1本には画像の重複利用の問題があり、1本では署名の問題があった。
告発の対象になっていなかったものを含め、問題の存在が確認された論文8本のうち、2本は学術誌に掲載され、6本は学術会議などの際に発表された論文だった。会議などで発表される論文は、最新の研究成果を早く世に示すための「予稿」の性格が強く、学術誌に掲載される場合よりも審査が短期間で、通過率が高い傾向があるとされる。
四川大学は、王教授の金銭絡みの不正についてまず、関連した学術会議を開催した際に、サービスを提供する業者を選ぶ上で大学が定めた手続きを踏んでいなかったと指摘した。また、学術会議費用の残余金を大学に返却しなかった。
人間関係については、大学院生を指導する過程でのコミュニケーションが妥当ではなく、一部の学生とは激しく対立していた。
四川大学は王教授について、「事業単位工作人員処分規定」「大学での学術における不正行為調査処理実施細則」「大学院生指導教員指導行為準則」や大学の関連規則に基づき、「特別招聘研究員から特別招聘副研究員への降格」「大学院生募集の停止」「公的資金が投入される研究プロジェクトについての申請や参加資格の5年間取り消し」の処分を行い、科学研究者としての背信行為が存在する研究論文や研究プロジェクトについて、政府関連部門などに報告すると発表した。
四川大学は、王教授とつながりのあった学生については「本人の意向を尊重する」として、王教授が指導してきた学生については指導教員の調整を行い、学生に対する「関心関愛工作(場合によっては専門家による精神面のケアも含む学習や生活に対するきめ細かな支援)」を徹底していくと表明した。(翻訳・編集/如月隼人)











