2026年の旧暦大みそかとなった2月16日、東京都品川区内の中華料理店で、龍チャリティー協会主催による「日本中国留学生餃子交流会」が開催された。
同協会は、21年7月の新型コロナウイルス感染拡大期に発足。当時、言葉の壁などの問題から在日外国人が十分な医療を受けられないケースが相次いだことを受け、中国SNSの微信(ウィーチャット)にグループを立ち上げ、支援活動を開始した。ボランティアの医師が科学的根拠に基づくアドバイスや自宅療養の指導、心理的サポートを行い、医療資源が不足する中で重要な役割を果たした。
その後、正式に龍チャリティー協会が設立された。現在は会員1010人を擁し、静岡県熱海市の土石流災害や能登半島地震などを含む16都府県で支援活動を展開している。日中友好と民間交流の懸け橋となることを目標に活動を続けているという。
交流会では、留学生らが歌やパフォーマンスを披露し、共に餃子を包みながら新年を祝った。会場が大きく沸いたのは、特別ゲストとして昨年9月に日本で人命救助を行った楊波(ヤン・ボー)氏(55)が姿を見せた瞬間だった。
楊氏は中国陝西省西安出身。25年夏、留学中の子どもを訪ねて妻と共に来日した。9月16日正午ごろ、静岡県伊東市の景勝地・城ケ崎海岸を観光中、沖合約20~30メートルの海上で若い女性が意識を失い漂流しているのを発見した。現場では救命浮輪を投げ入れる試みもあったが、波が高く届かなかったという。
当時、左手に障害があり、右肩は鎖骨の手術から間もない状態だった楊氏だが、「下りなければ命が危ない」と決断。高さ30メートル以上、ほぼ垂直に近い崖を自力で下り、空のペットボトル入りの袋を浮具代わりに海へ飛び込んだ。
楊氏は意識を失い顔が下を向いた女性を仰向けにし、頭を袋に乗せて岸へ向かって泳いだ。しかし当日の波は1~2メートルの高さがあり、何度も沖へ押し戻された。体力が限界に近づく中、女性の髪を口でくわえ、両手で岩場にしがみつきながら約20分間耐え続けたという。
その後、伊東市消防の救助艇が到着。暗礁が多く接近できなかったため、潜水隊員が出動し女性を救助、ヘリコプターで搬送した。楊氏も救助艇に引き上げられたが、極度の疲労とめまいで歩くことも困難な状態だった。「まるでマラソンを走り終えた後のようだった」と楊氏は振り返る。女性は一命を取り留めたとされる。
この出来事は中国のSNSで大きく拡散され、在日本中国大使館が楊氏夫妻を招いて表彰。出身地の西安市からも称賛を受けた。
今回の来日は、息子と春節(旧正月)を過ごすためだったという楊氏夫妻。しかし、今年は日中国交正常化以来、最も緊張が高まっている年の一つとも言われている。楊氏は交流会で、「政治がどう変わっても、民間交流は非常に重要だ。自分にできることがあるなら助けるべきだ。たとえ中日関係が良くない時でも、必要とされれば必ず立ち上がる」と語った。
そして、「中日関係が一日も早く低迷期から抜け出し、正常な軌道に戻ることを心から願っている」との思いを口にした。(取材/レコードチャイナ編集部)
— 中国動画 (@RC00547555) February 17, 2026











