中国によるロシア産原油の輸入量が2月は3カ月連続で増加して過去最高を更新する見通し、とロイター通信が伝えた。米国の圧力でインドが購入を減らしたことで、大幅に値引きされた原油を中国の独立系製油所が買い付けた。
ロイター通信は原油市場の分析などを手掛ける英国の調査会社、ボルテクサ・アナリティクスの初期評価を紹介。それによると、2月の中国向けロシア産原油の出荷量は日量207万バレルに達すると推定され、1月の推定値(日量170万バレル)を大幅に上回る見込みだ。また、欧州のデータ分析大手、ケプラーの暫定データでも2月の輸入量は日量208.3万バレルと、1月の171.8万バレルから増加を示している。
中国は昨年11月以降、インドに代わって、海上輸送によるロシア産原油の最大顧客となっている。ウクライナ侵攻をめぐる欧米の制裁や米国との貿易協定交渉に向けた圧力により、インドはロシア産原油の輸入を削減。昨年12月の輸入は過去2年間で最低の水準まで落ち込んだ。
ケプラーのデータでは2月のインドによるロシア産輸入はさらに減少し、日量115.9万バレルになると推定されている。これを受けてロシア産原油の価格は下落しており、1、2月の中国向け価格は指標となる北海ブレントに対し、1バレル当たり9~11ドルのディスカウントとなっている。 ティーポットと呼ばれる中国の独立系製油所は米国が制裁を科しているロシア、イラン、ベネズエラ産原油の最大規模の消費者だ。
ボルテクサの中国アナリスト、エマ・リー氏は「米国とイランの核合意交渉が決裂した場合に米国がイランへの軍事攻撃に踏み切るかどうかが不透明で中国の業者がイラン産購入に慎重になっている」と分析。「軍事衝突が起きた際の積み出しが懸念されるため、ティーポットにとって、ロシア産は相対的に信頼できる調達先に見えている」という。
一方、ロイター通信は「トランプ米大統領とイスラエルのネタニヤフ首相は11日に米ワシントンのホワイトハウスで行った会談で、米国がイランへの経済的圧力を強化することで合意した」と米ニュースサイト、アクシオスの記事を引用して報じた。主に中国へのイラン産原油輸出が標的になるという。
イラン産原油の輸出先の8割以上は中国で、中国向けの輸出が落ち込めばイランの石油収入が減少することを意味する。この報道について、中国外交部は「国際法の枠組みの中で行われる国家間の通常の協力は合理的かつ合法であり、尊重され保護されるべきだ」と述べた。(編集/日向)











