2026年2月19日、中国のポータルサイト・捜狐に「『鬼滅の刃』無限城編が興行収入で新記録間近も入場者特典の継続配布に議論」とした記事が掲載された。

記事は、「劇場版『鬼滅の刃』無限城編 第一章 猗窩座再来の興行収入が、すでに394億3000万円に到達した。

かつて奇跡的な記録を打ち立てた劇場版『鬼滅の刃』無限列車編の407億5000万円まで、あと約13億円である。数字だけを見れば順調に思える。しかし現実はそれほど単純ではない。このわずかな差を埋めるためか、このほど来場御礼入場者特典第16弾が発表された」と紹介した。

その上で、「今回の特典は、胡蝶(こちょう)しのぶの誕生日記念ボードで、全国30万人限定で配布される。誠意があるかと問われれば、確かにあると言える。しかし問題は『第16弾』という数字が示され時、観客の受け止め方が変わり始めたことである。『記録更新のために必死すぎる』と感じる人もいれば『そろそろ十分ではないか』と苦言を呈する人もいる。さらには『アイドルの握手券商法と変わらない。付加価値を売っているだけだ』との声も上がっている」とした。

また、「もちろんこうした批判に同意しない人もいる。事実として、多くの作品はどれだけ特典を付けてもヒットしないからである。

もし『特典を付ければ爆発的に売れる』のであれば、すべての映画が同じ手法を取れば良いはずだ。『ONE PIECE』もさまざまなマーケティングを展開してきたが、それでも『鬼滅の刃』を超えることはできなかった。つまり『鬼滅の刃』が400億円近くまで到達している本質的な理由は、もともと圧倒的な人気を持つ作品だからである」と述べた。

一方で、「現在その人気はやや執念のような色合いを帯び始めており、それはもはや一つの作品というより『超えるべき数字』そのものになりつつある。かつて劇場版『鬼滅の刃』無限列車編が記録を打ち立てた背景には、非常に重要な要因があった。コロナ禍により日本の映画館では大作が少なく『鬼滅の刃』がほぼ市場を独占する形となったこと、さらに社会現象級の熱狂が重なったことで、歴史的な興行成績が生まれたのである。しかし、劇場版『鬼滅の刃』無限城編 が置かれている環境はまったく異なる。競争はより激しくなり、観客は分散し、観客自身も以前より理性的である。多くの人が認めているように、無限城編は物語、戦闘描写、鑑賞体験の面で、無限列車編を上回る部分もある。だが、それでも当時の奇跡を再現できるとは限らない」と指摘した。

その上で、「だからこそ次々と施策が打ち出されているのであろう。上映期間の延長、4DX版の追加上映、特典の継続配布など、少しでも上積みできるなら積み上げるとの姿勢である。

だが同時に別の問題も浮上している。映画の公開期間が延び続け、特典が消費を刺激する重要な手段となった時、その評価基準は複雑化し、一本の映画というより長期的に運営される商品に近くなる」と論じた。

さらに、「中には『名探偵コナン』シリーズと比較する声もある。同シリーズは近年、特典に大きく依存せずとも、毎年安定して100億円を突破している。これこそが『純粋な興行収入』であると考える人も少なくない。もっとも、この見方にも理想化された側面があり、現在の日本アニメ映画市場はもはや単一の尺度で競う時代ではない。IP(知的財産)、ファン、マーケティング、グッズ、特典など、それらすべてを組み合わせた総合的な商業ロジックが存在しており、『鬼滅の刃』はそれを極限まで活用しているにすぎないのだ」と言及した。

記事は、「一方では『必死過ぎる』『執着し過ぎだ』との批判があり、他方では映画館に足を運ぶ観客がおり、特典を求めて並ぶ人々もいる。無限城編はまだ第一章にすぎない。第二章、第三章とシリーズが続く限り、再上映、コラボ、記念企画など、同様の施策が繰り返される可能性は高い。言い換えれば、この『記録更新』というゲームはまだ終わっていないのである。興行収入がますます運営戦略に依存する時代において、それは純粋な作品の成績と言えるのだろうか」と問い掛けた。

そして、「この問いに明確な正解はない。なぜなら観客にとって、映画を見るためにチケットを買うのか、それとも特典を目当てに足を運ぶのか、その答えは人それぞれだからである。ただ一つ確かなことは、好むと好まざるとにかかわらず『鬼滅の刃』は現代において『社会現象級』の作品となるためには、その内容だけでは足りないという一つの事実を示したということだ」と結んだ。(翻訳・編集/岩田)

編集部おすすめ