2026年2月23日、シンガポールメディア・聯合早報は、米国のドナルド・トランプ大統領が最高裁判所の関税違憲判決に対抗し、全世界を対象とする輸入関税率を15%に再調整すると突如発表したことを報じた。
記事は、トランプ氏が20日の最高裁判決直後にまず10%の新関税を発表し、その後24時間も経たない21日に法律上の上限である15%への再引き上げを宣言し、即日発効させたと伝えた。
また、トランプ氏が自身のSNS「Truth Social」で「数十年にわたり米国を搾取してきた国々への関税を、完全に合法かつ法的に検証された15%の水準に直ちに引き上げる」と投稿したことも報告。今後150日以内に新たな合法関税を確定・公布する意向を示しており、法的挫折を経てもなお高関税政策を貫徹する強い決意を示したと報じている。
一方で、新税率15%が各国に与える影響は一様ではないとし、英国、オーストラリア、シンガポールなど従来の基準関税率10%が適用されていた国々には実質的な増税となる一方、中国(従来20%)、ベトナム(同20%)、インド(同18%)、ブラジル(同50%)など高関税を課されてきた国々には大幅な引き下げとなると解説した。
そして、貿易専門家が「15%の輸入税を加算してもアジア諸国の低コスト生産品の価格競争力は依然高く、最終的に中国などの生産者が恩恵を受ける可能性がある」と指摘したことにも触れている。
記事は、この突然の政策転換に各国が動揺しているとし、ドイツのメルツ首相が3月初旬の訪米前に欧州同盟国と会談し、集団的な対応を検討すると表明したほか、オーストラリアのファレル貿易相も「われわれは常にこの不合理な関税に反対してきた」と声明を発表し、全ての対応策を検討中だと述べたことを伝えた。
さらに、日本の反応として自民党の小野寺五典税調会長が22日、トランプ大統領の新関税に「むちゃくちゃだ」と反発し、各国と米国との関係疎遠を加速させるだけだと懸念を示したことを紹介した。
このほか、インドを訪問中のブラジル・ルーラ大統領が22日、「新たな冷戦の勃発は望まない。全ての国が平等に扱われるべきだ」と語り、来月の訪米でトランプ大統領と会談し、両国関係の正常化を期待していると述べたことを伝えた。(編集・翻訳/川尻)











