2026年2月24日、中国のポータルサイト・捜狐に中国のネットユーザーが人工知能(AI)で制作した劇場版「鬼滅の刃」無限城編が話題になっているとした記事が掲載された。

記事は、「ここ数日、日本のアニメかいわいで、AI生成による劇場版『鬼滅の刃』無限城編の続編映像が突如として拡散され、大きな話題となっている。驚くべきはその完成度である。一見しただけでは『本物の劇場版のワンシーンではないか』と錯覚するファンも少なくなかった。周知の通り、アニメ『鬼滅の刃』はufotableが制作を担当しているが、無限城編 第二章はまだ公開されておらず、公式予告も公開されていない状況である。その空白期間中、中国のネットユーザーがAIで同人映像を制作し、それが日本のユーザーによってX(旧ツイッター)に転載され、再生回数は一気に2000万回を突破した」と述べた。

その上で、「映像の内容は、原作でも重要な戦闘シーンである栗花落(つゆり)カナヲと嘴平伊之助(はしびらいのすけ)が上弦の弐・童磨(どうま)と対峙する場面を、AIによって『先行制作』したものである。戦闘描写だけでなく、カメラワークやアクション演出、さらには伊之助の母親に言及する回想シーンまで盛り込まれており、注意深く見なければ公式流出映像と誤認しかねない仕上がりだった。もちろん、AI特有の不自然さも散見され、完全に再現にできているわけではない。それでもなお、未公開映画の一部を見ているような奇妙な感覚を抱かせる完成度に達している。この『真偽が判別しにくい』状態こそが、今回の騒動を引き起こした最大の要因である」と説明した。

そして、「映像が拡散された後、日本側では議論が一気に過熱した。争点は『これは著作権侵害に当たるのか』という問題である。反対派は、公式がまだBlu-rayやDVDすら発売していない段階で、原作に酷似した映像をAIが生成し、声優の声を無断使用していることを問題視した。無許可素材でAIを学習させ、作品の作風を『複製』する行為は、著作権の一線を越えているとの指摘である。一方でこれを技術革命と捉える立場も存在する。AIの完成度はすでにプロのエフェクト制作に迫りつつあり、今後さらに進化するという見方である。中には『このまま発展すればアニメーターは本当に職を失うかもしれない』との意見もあった」と紹介した。

さらに、「観客の立場からは『三部作の完結まで6~9年も待てるのか』という現実的な声も上がっている。AIによって制作期間が半年程度に短縮されるのであれば、それこそ理想的ではないかという意見である。しかし今回の件で最も深刻なのは、著作権そのものよりも、コンテンツが無限に複製可能になるという潮流である。あるネットユーザーは『AIが無限に作品を生成できるなら、コンテンツは希少性を失い、価値もゼロになる』と極端な見解を示した。あるアニメの続編を見たい時、AIで即座に制作できてしまうなら、公式作品の価値はどうなるのかという問いである」とした。

そして、「今回のAI版『鬼滅の刃』無限城編の爆発的拡散は、創作のハードルが急速に崩れつつある現実を示している。将来的には誰もが『アニメを作れる』ようになるかもしれないが、その一方で真のオリジナル作品の価値はこれまで以上に希少なものとなる可能性が高い。もっとも、AIが作った『鬼滅の刃』ような作品よりも、やはり本物の『鬼滅の刃』を見たいというのが、少なくとも現時点での筆者の立場である」と論じた。

なお、この映像に対して中国のネットユーザーからは「まさかAIだったとは」「最近のAIアニメは本当に恐ろしい」「うわぁ、やっぱりAIって便利すぎるわ」との声や「ちょっとカット割りの工夫が足りない感じするな」「どう見てもAIでしょ。細かいところのミスが多すぎる。童磨の目がコロコロ変わってたり(普通の瞳になったり上弦の弐になったり)、伊之助の耳に竈門炭治郎(かまどたんじろう)の耳飾りが付いてたり、水面の映り込みでは髪型が時透無一郎(ときとうむいちろう)になってたり」といったコメントが寄せられている。(翻訳・編集/岩田)

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