中国メディアの上海証券報はこのほど、メモリーチップ価格上昇は年内続く可能性があり、中国の産業の台頭が勝負手になるとする記事を配信した。

記事はまず、人工知能(AI)ブームによって引き起こされたメモリーチップの世界的な不足は、継続的な価格上昇につながっているだけでなく、何十年にもわたって米国、日本、韓国のメーカーが支配してきたグローバルサプライチェーンの状況を変えると予想されていると伝えた。

そして、HPやDell、Acer、ASUSなどのPCメーカーがコスト圧力に対処するため中国メーカーのメモリーチップを自社製品に使用することを検討していると報じられたことに触れ、「長い認証サイクルと不確実性にもかかわらず、これは業界では前向きなシグナルとみられている。中国のメモリーチップメーカーがグローバルサプライチェーンに入り込む得難い機会だ」と伝えた。

記事は、中国のメモリーチップ業界では、長年の発展を経て、長鑫科技のDRAMや長江存儲のNAND Flashなどの大容量チップ、東芯股份のニッチ型DRAM、北京君正のSRAM、兆易創新と普冉股份の小中容量フラッシュメモリーからなる産業構造が形成されてきたと伝えた。

そして、業界の普遍的な見通しとして「中国のメモリーチップ生産能力は資本市場の支えの下、2026年後半から27年にかけて徐々に解放される。そうなれば、世界のメモリー供給の逼迫状況は緩和され、メモリー価格が安定するだけでなく低下する可能性すらあり、今回の世界的なメモリーチップ価格上昇における勝負手になる」と伝えた。

記事は「注目すべきこと」として、長鑫科技が上海証券取引所のハイテク新興企業向け市場「科創板」への上場手続きを開始し、最大295億元(約6490億円)の調達を計画していることにも触れ、「中国のメモリーチップ産業の台頭により一層の力を添えることになるだろう」と伝えた。(翻訳・編集/柳川)

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