2026年2月26日、香港メディア・香港01は、英ロイター通信の報道を引用し、米中貿易戦が「休戦」状態となる中でも、米国の航空宇宙・半導体産業のサプライヤーがレアアース不足の深刻化に直面していると報じた。
記事は、米国の航空宇宙・半導体産業において特に不足しているのがイットリウムとスカンジウムという2種類のレアアースだと紹介。
そして、中国政府が昨年4月にレアアースの輸出規制を実施した後、大半の品目で輸出を再開したものの、昨年10月の米中首脳合意による貿易戦の「休戦」後もイットリウムとスカンジウムの対米出荷量は限定的な状態が続いていると指摘した。
具体的には、規制実施後の8カ月間で中国から米国へ輸出されたイットリウム製品は17トンと、規制前の同期間における333トンから激減したことが中国税関総署のデータで明らかになったと紹介している。
記事は、イットリウムがエンジンやタービンが高温下で溶融するのを防ぐコーティングに使用されていると紹介。ロイター通信が昨年11月にイットリウム不足を報じて以降に価格が上昇し、1年前と比べて69倍にまで高騰したとした。さらに、北米の企業2社がイットリウム不足によりコーティング製造の一時停止を余儀なくされ、大口顧客向けの供給を優先するため小規模な海外顧客の注文を断っていることを伝えた。
一方で、こうした素材レベルの混乱はまだジェットエンジンや半導体チップといった最終製品の生産には波及していないとも指摘。トランプ大統領が3月末の訪中時に習近平(シー・ジンピン)国家主席とこの問題を協議する予定だとしたほか、ホワイトハウス当局者がすべての米国企業が重要鉱物を確保できるよう中国との協議や代替サプライチェーンの探索に取り組む方針を示したことを紹介した。(編集・翻訳/川尻)











