春節(旧正月、今年は2月17日)翌日の2月18日、浙江省の寧波海洋世界(オーシャンワールド)の海洋劇場の外では、4足歩行ロボット4台と人型ロボット2台が軽快な音楽に合わせてダンスを披露し、多くの来場者が集まり、にぎわいを見せた。証券日報が伝えた。

これは、今年の春節期間中、大きな存在感を放ったロボットの応用のワンシーンに過ぎない。北京経済技術開発区(北京亦荘)のスマートレストランではロボットが料理をテーブルまで運び、G60高速道路の蕭山サービスエリアでは書道ロボットが「福」の字を書くパフォーマンスを披露した。コンサートではダンスを披露し、湖北省宜昌市の春節聯歓晩会(年越し番組)ではロボット「九天仙女」が登場するなど、今年の春節はロボットが引っ張りだことなった。そして、色濃く漂う伝統的な春節ムードに、ひときわ輝く近未来感が添えられた。

犬型ロボットなら2200円以下?ロボットのレンタルがリーズナブルに―中国

レンタル料金はこれまでの1日1万元(約22万5000円)から最安で100元(約2250円)ほどまで下がり、市場も大都市から下沈市場(三線以下の都市、県・鎮、農村地区の市場)まで広がるなど、ニッチな消費だったレンタルロボットが幅広い大衆向けの消費へと変化していった。

寧波海洋世界の現場スタッフとして働いたレンタル会社のスタッフは、「今年の春節期間中は目が回るほどの忙しさだった。春節連休のうち、2月17日から21日までは1日中、現場にいた。今後のスケジュールもとっくに詰まっている」と話した。多くのロボットレンタル会社が取材に対して、2月10日から問い合わせや予約の電話が鳴り止まず、2月17日から21日までの予約はかなり早い段階でいっぱいになっていたとした。パフォーマンスの見栄えを考慮し、ロボットを2台、または4台組み合わせて使うクライアントがほとんどだったという。

今年の春節期間中、ロボットレンタルニーズが一気に解き放たれたため、ロボットが「主役の座」を奪うことになった。ロボットレンタルプラットフォーム・擎天租(上海)科技によると、2月12日の時点で、春節に合わせた9連休(2月15日から23日まで)を含む予約注文が累計で1000件以上に達した。

9連休中、同プラットフォームの流通取引総額GMVは前月比で80%増に達したと見込まれている。そして、春節9連休明けの予約注文数は延べ5000件を超えたとみられている。

ニーズも加速しながら引き出されている。ECサイト大手・京東によると、北京や深セン、長沙といった一線都市、および新一線都市が消費の主力市場となっており、そこから下沈市場へと徐々に広がりながら浸透している。

北京雲迹科技の李全印(リー・チュエンイン)最高経営責任者(CEO)は、「春節9連休中、当社のロボットのタスク実行数は前年同期比で2.2倍増に達した。音声認識と自然言語処理技術を活用した革新的なAIツール『VoiceAI』の1日当たりの最多通話数は前年同期比で515%増と激増した。江蘇省や浙江省などの経済が活発で、ビジネストラベルとローカル旅行の両方が活況を呈している地域のロボットサービスニーズが高止まりしている」と説明した。

具体的なシーンを見ると、春節イベント関連のニーズが成長を押し上げる主な原動力となっている。擎天租の李一言(リー・イーイエン)CEOによると、「春節期間中、『新年の挨拶、縁日・ランタンフェスティバル・カーニバル、商業施設の春節イベント』といったシーンで使用するロボットのレンタル数が全体の54%以上を占めた。新年のあいさつやプロポーズ、親子の触れ合いといった標準化シーンも急速な伸びを見せている」という。

そして、「春節は中国で最も重要な伝統行事で、ロボットが実際の生活シーンに溶け込むための重要な窓口でもある。ロボットはすでにステージの上で展示する商品やテクノロジーの象徴にとどまらず、春節を祝うイベントや商業施設のイベント、文化観光パレードなどのシーンに本当の意味で溶け込んで応用されるようになっている。

ロボットレンタル市場は今、新しいブルーオーシャンを迎えている。2025年、中国全土のロボットレンタル市場の規模は約10億元(約225億円)に達し、今年は100億元(約2250億円)は下らないとみられている」とした。

市場が爆発的成長しているのは、レンタル料金が大幅に下がっているからだ。杭州や寧波といった地域では24年と25年の春節期間中、宇樹科技(ユニツリー・ロボティクス)や智元機器人(AGIBOT)製の人気を集める人型ロボットの1日当たりのレンタル料金が1万元以上だったのに対して、今年の春節期間中、主流となっているモデルの1日当たりのレンタル料金が調整され、コストパフォーマンスが大幅に高まった。

貴州省のあるロボットレンタル会社はリーズナブルな価格を提示し、「1日4000元(約9万円)で宇樹科技や智元機器人のスタンダードモデルの人型ロボットをレンタルできる。犬型ロボットなら680元(約1万5000円)。オペレーターと安全管理者を現場に派遣して、始めから最後まで見守り、そのための別料金は必要ない」と説明した。また、武漢豪創達科技の場合、宇樹科技のスタンダードモデルのロボットを1日3000元(約6万7500円)でレンタルできる。京東が経営するレンタル旗艦店では、宇樹科技の主流の犬型ロボットが1日78元(約1750円)からレンタルでき、U1人型ロボット(現場に派遣されるエンジニアのサービス料金込み)も1日1796元(約4万円)からとなっている。さらに、999元(約2万2000円)の標準化体験セットを打ち出し、一般的なイベントでもロボットサービスを導入できるようにしているプラットフォームもある。(提供/人民網日本語版・編集/KN)

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