2011年3月11日の東日本大震災に伴う東京電力福島第一原子力発電所の事故から間もなく15年。国際原子能機関(IAEA)理事会で、中国のIAEA常駐代表の李松大使は「事故はうわべは天災だが、実際には人災だった」と日本をやり玉に挙げた。

中国メディアが伝えた。

中国網が紹介した国営新華社通信の記事によると、李大使は「15年前の福島原発事故は世界の原子力発展の勢いをそぎ、国際社会の核安全に対する信頼に深刻な打撃を与えた」と批判。「日本の核監督システムには重大な欠陥があり、核安全文化の深い欠如は日本にとって極めて深刻な教訓だ」と指摘した。

特に中国が強く反発している原発処理水に海洋放出については「国際社会、特に近隣諸国の強い反対を顧みず、福島原発汚染水を海洋に放出し、核安全リスクを他国に転嫁しようとする日本側の行為は極めて無責任で国際的な道義に反する行為だ」と強く非難した。

続いて「中国は福島原発汚染水の海洋放出に断固反対するとともに、IAEAによる独立かつ効果的な長期国際監視システムの構築・強化を支持する」と言明。「IAEA枠組み内での独立サンプリング観測と国際実験室の検査に積極的に参加し、日本の海洋放出行為による世界の海洋環境と人類の健康への長期的な危害を回避する必要がある」と訴えた。

さらに「原発汚染水の海洋放出は福島原発事故後の処理という長期プロセスにおける不名誉な第一歩にすぎない」と言及。「15年にわたり、東京電力などの原子力企業からは誠実さの欠如、欺瞞(ぎまん)・不正、放射性物質漏えいなどの問題が次々と発覚し、後を絶たない状況だ。福島原発事故は日本で発生したものではあるが、原発事故後の処理は決して日本1国の問題ではなく、国際社会がしっかり注目すべき問題だ」と主張した。

今後に関しては「福島原発事故15周年という節目において、IAEAとその加盟国が協力して福島原発事故後の処理という長期的な課題に積極的に対処することには、特別かつ重要な現実的意義がある」と強調。「中国はIAEAがその職責を果たし、福島原発事故処理の各方面の問題に対して長期的な審議を続け、世界の核安全最高基準、最も厳格な要求、各国のベストプラクティスに基づいて、福島原発の廃炉や高レベル放射性廃棄物の処理などの複雑な課題への日本の対応を監督することを支持する」と述べた。

その上で李氏は技術と管理の強みを生かし、このプロセスに積極的に参加する中国の意向を表明。

各国には「理性的で協調的で足並みをそろえた核安全観」を堅持し、核安全維持の使命をしっかり果たし、人民を中心として原子力事業の安全で健全で持続可能な発展を保証し、人類の核安全運命共同体を共に構築するよう呼び掛けた。(編集/日向)

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