中国メディアの環球時報は12日、「電池産業で中国に逆転された状況を韓国メディアが反すうしている」との記事を配信した。

韓国では11日、電池関連の展示会「インターバッテリー2026」が3日間の日程で始まった。

こうした中、長年にわたって世界の動力電池産業で先頭を走ってきた韓国が「失速」の危機に直面していることが、市場調査会社SNEリサーチの最新データで明らかになったという。

記事によると、LGエネルギーソリューション、SKオン、サムスンSDIの韓国主要3社はいずれも搭載容量で2桁のマイナス成長になった。一方、中国勢は寧徳時代新能源科技(CATL)が世界シェア1位(45.2%)、比亜迪(BYD)が2位(13.8%)だ。また、SNEリサーチの別の統計では、今年1月の新エネルギー車向け電池の世界搭載容量は前年同月比10.7%増の71.9ギガワット時に達し、この中で韓国3社のシェアは計12%と前年同月を4.3ポイント下回ったことが分かった。

今年1月、米国の電気自動車(EV)販売は前年同月比30.2%減の約8万6000台に落ち込んでおり、韓国メディアの朝鮮日報は「この変化の背景には米インフレ削減法に基づくEV関連補助が2025年9月末に終了したことがある」とした上で、「米国内のEV販売が継続的に減少し、結果として韓国の電池企業の搭載容量を押し下げた」と報じた。

また、韓国・毎日経済によると、「韓国企業はここ数年、米国市場に積極的に投資し、現地自動車メーカーとの連携を深めながら巨額の資金を投じて工場を建設。しかし、補助の後退でこの戦略のリスクが一気に表面化した」という。

この他、韓国・聯合ニュースは「電池容量や航続距離への需要が高まる中で業界の競争構造の再編が起きている」と分析。韓国企業はこの変化に対応できていないとの見方を示した。

韓国大手3社は25年に赤字に陥っており、韓国産業研究院の黄敬仁研究委員は「韓国の電池産業は単なる一時的な需要低迷ではなく、構造的不況の段階に入ったと見るべきだ」と指摘する。この判断の背後にあるのが生産能力利用率における中韓の大きな開きだ。韓国大手3社の稼働率は約50%、一方のCATL、BYDは90%に達する。

また、韓国の業界は、コスト競争力、技術路線の柔軟な選択、安定かつ力強い産業政策などが中国勢の急速なシェア拡大につながったとみているという。

記事は、「韓国勢は業績圧力と世界シェアの低下に見舞われる中、かつての積極的な拡張戦略から受動的な『生存確保』戦略に転換している」として、「SKオンが2月、韓国内で2年ぶりに希望退職募集を再開させた」などと報じられたことを伝えた。

さらに、取材に応じた韓国の業界関係者から「韓国の電池産業が直面しているのは市場シェア、投資ペース、政策環境、技術路線といった複数の構造的課題だ。単一要因による短期的苦境ではない」との声を紹介した上で、韓国では状況が厳しさを増していることを受け、政府により強力で直接的な産業支援策を求める声が次々上がっていると伝えた。(翻訳・編集/野谷)

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