2026年3月10日、中国メディア・騰訊新聞は「中国製折り畳みスマホはなぜ『赤字覚悟の宣伝商売』なのか?」と題し、メモリ価格が急騰する中でも中国の折り畳みスマートフォンメーカーが価格据え置き戦略を貫いている背景を報じた。

記事は、調査会社トレンドフォースの推計として、26年1~3月の従来型DRAM取引価格が前期比で90~95%もの上昇になる見通しを紹介し、調査会社カウンターポイント・リサーチのアナリストが、フラッグシップ構成の場合に同年4~6月までに部品表コスト(BOM)が100~150ドル(約1万5800~2万3700円)増加すると予測していることを伝えた。

そうした中、中国スマホ大手のHonor(オナー)が10日に発表した大型折り畳みスマホ「Magic V6」シリーズについて触れ、薄型軽量ボディに大容量バッテリー(7150mAh)や最新チップを搭載しながら、最安の12GB+256GB版は8999元(約20万7000円)と、前世代のV5シリーズから「増量しても価格据え置き」の状態を維持していることを紹介した。

中国製折り畳みスマホはなぜ「赤字覚悟」なのか?―中国メディア
Magic V6

記事は、折り畳みスマホは複雑なヒンジ構造や大面積のフレキシブルディスプレイを必要とするため、通常のストレート型旗艦機よりもコストが高く、純利益率も低いと指摘した。

その上で、多くのメーカーが折り畳みモデルを投入し、なおかつ材料価格高騰の中でも本体価格を据え置こうとする動機について、単なる利益追求ではなく、「ハイエンドブランド」としての地位を確立するためだと分析している。

記事は、折り畳みスマホ市場全体の浸透率はまだ4%未満と成長余地が大きいと紹介。今年9月にはアップルが折り畳みiPhoneを投入する予定であり、これにより市場拡大がさらに加速するとの見方を伝えた。

そして、Honorの動きについて、中国メーカーがアップル本格参入前に画面・バッテリー・価格の優位性でユーザーの支持を固め、ハイエンド折り畳みスマホ市場の主導権を握ろうとする戦略を象徴するものとして報じている。(編集・翻訳/川尻)

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