2026年3月12日、中国メディア・第一財経は、米製薬大手イーライリリーが中国のサプライチェーン拡張に総額30億ドル(約4740億円)を投じる計画を発表したと報じた。

記事は、今回の投資が同社史上最大のグローバル生産拡張計画の一環であり、今後10年をかけて経口固形製剤の現地生産・供給体制を構築すると紹介。

その上で、投資は自社工場の拡張と外部パートナーとの協力を組み合わせたモデルで実施され、次世代経口GLP-1受容体作動薬「オルフォルグリプロン」の生産能力増強に重点を置くと伝えた。

また、中国の医薬品開発製造受託企業(CDMO)である康龍化成が戦略的パートナーとして最初に恩恵を受けるとし、イーライリリーが康龍化成に2億ドル(約316億円)を投じるとともに技術能力の構築を支援し、今後の事業拡大に応じて規模を段階的に拡大する方針だと報じている。

さらに、オルフォルグリプロンについてイーライリリーが市場投入を目指す初の経口GLP-1薬であることを説明。注射への恐怖やコールドチェーン保存の必要性といった従来の注射剤が抱える課題を解消し、患者の治療継続のハードルを下げることが期待されているとする一方で、昨年末に中国当局へ発売申請が提出されたものの、現時点では未承認であることにも触れた。

記事は、イーライリリー幹部が「今回の投資は単なる生産能力の拡大にとどまらず、機敏で一体化した生産体制を構築し、グローバルネットワークにおける中国の戦略的地位をさらに強固にすることを目指す」と述べたことを伝えている。(編集・翻訳/川尻)

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