中国メディアの環球時報は、欧州が「科学外交」を強化し、人材獲得をめぐって中国や米国と競争しようとしていると報じた。

環球時報がスペインメディアのエル・エスパニョールの報道として伝えたところによると、研究開発の主導権をめぐる地政学的な競争が世界的に激化する中、欧州連合(EU)の行政執行機関である欧州委員会は、「科学外交」を強化するための野心的な一連の措置を発表した。

一連の措置には、EU史上初となる科学外交のための欧州の枠組みの確立に向けた理事会勧告案が含まれている。その目的は、欧州が第三国との科学協力協定の交渉において統一した見解を示すこと。これまでは各国の政策の分断によってそれが困難だった。

勧告案は、科学・外交分野の専門家ら130人との1年以上にわたる協議の成果で、欧州の研究エコシステムに関する多元的かつ対照的な見解を反映したものとなっている。多くの優秀な科学者が米国などからの公的資金削減に代わる選択肢を模索する中、欧州を国際的な研究人材にとってより魅力的な場所にすることを目指している。

こうした人材の獲得は、今後10年間における欧州の競争力にとって極めて重要で、加盟27カ国間の連携は、中国や米国のような大国との競争において影響力を失わないための鍵となる。中国など多くの国が、長年の地政学的緊張を経て、科学分野における協力の重心を米国から欧州へと移す中、EUは、国際的な開放性や安全保障、民主主義的価値観を兼ね備えた信頼できるパートナーとしての地位を確立しようとしている。(翻訳・編集/柳川)

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