ペットブームが続く中国ではペットの健康管理に対する需要も高まり、新たな保障手段としてのペット保険は徐々に飼い主の関心を集め、人気の消費分野となっていると中国メディアが伝えた。インターネットプラットフォームのデジタル化・スマート化が進む中、ペット保険のオンライン化が主流となっている。

中国通信社(CNS)は「中国のSNS上で共有されている飼育体験を見ると、ペットの一般的な病気の治療費は1回当たり200元(約4600円)余りから2000元(約4万6000円)余りまで幅がある」と報道。再発しやすく根治が難しい病気では、さらに費用がかさむ。心臓病や腫瘍などの複雑な病気にかかった場合、短期間で1万元(約23万円)を超える医療費がかかるケースも珍しくない。

「軽い病気でも数千元、重い病気なら1万元超」が常態化。ペット保険への需要を直接的に生み出している。現在、中国市場のペット保険には医療保険、賠償責任保険、傷害保険などがあり、このうち医療保険は20種類以上が販売され、主に猫や犬を対象としている。中国平安保険や国泰保険なども関連商品を展開している。

中国平安保険の担当者によると、医療保険は主に通院や治療費を補償するもので、商品によっては傷害補償も含まれる。賠償責任保険はペットが他人の身体や財産に損害を与えた場合の賠償をカバーする。中国では当初、ペット向けの保険は主に賠償責任保険が中心だったが、ここ10年で医療保険が次第に拡大し、現在ではペット保険市場における保険料収入の半分以上を医療保険が占めている。

「使わないに越したことはないが、備えておきたい」。突発的な医療費への備えが、中国の飼い主が保険に加入する主な理由だ。

実際、その価値を実感する消費者も少なくない。上海市民の夏媛さんは、飼い猫が異常出血で受診し430元(約9900円)を支払ったが、保険適用後の自己負担はわずか46元(約1060円)だったとし、「感動的だった」と話す。

若い世代を中心に、支付宝(アリペイ)や騰訊(テンセント)、京東などのオンラインプラットフォームを通じて保険に加入。契約内容の確認や事故報告、保険金請求などをオンラインで行うケースが増えており、手続きの効率は大きく向上している。

その一方、インターネット上では補償のハードルが高く、支払いまでに時間がかかる。宣伝内容と実際の支払額が一致しないといった批判の声もある。

CNSは「中国のペット保険市場はまだ発展の初期段階にあり、今後の成長余地は大きい」と言及。西南大学動物医学院の胥輝豪(シュー・フイハオ)副教授は「将来的には保険会社が疾病分類や適用薬品リストなどの細則をさらに整備し、さまざまなケースに応じた選択肢を提供することで、より多くのペットの加入ニーズに応えられるようになるべきだ」と指摘した。(編集/日向)

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