2026年3月22日、仏国際放送局RFI(ラジオ・フランス・アンテルナショナル)の中国語版サイトは英フィナンシャル・タイムズの報道を引用し、中国企業による米国での新規株式公開(IPO)がほぼ停止状態に陥っていると報じた。

記事は、今年に入りニューヨークでIPOを完了した中国企業がわずか2社にとどまり、前年同時期の19社から激減したと紹介。

この急激な冷え込みは、米中両国の規制当局が同時期に引き締めを強化した結果だと分析した。

そして、中国証券監督管理委員会(証監会)が昨年12月以降、国外上場申請を1件も承認しておらず、審査範囲もインサイダー取引の有無や社会保険の未納といった詳細にまで拡大していると指摘した。

その上で中国の大手投資銀行幹部が「米国の政治家が中国企業による投資家詐欺を非難し始めたため、証監会は批判者にさらに口実を与えないよう上場申請の段階から審査を厳格化せざるを得なくなった」と語ったことを伝えた。

また、米国側も門戸を狭めているとし、ナスダックが昨年9月より中国で主要事業を行う企業に対しIPOの最低調達額を2500万ドル(約40億円)に引き上げる新規制を導入したことに言及した。

さらに、米下院中国特設委員会が中国企業のIPOを引き受けた小型投資銀行3社に対し情報提供を要求したことにも言及。委員会は、上場直後に株価を人為的に吊り上げて暴落させる「ポンプ・アンド・ダンプ」詐欺が横行しているとし、23年以降にこうした手口で約160億ドル(約2兆5000億円)の被害が出たとするブルームバーグの報告を引用して非難したと伝えた。

記事は、米証券取引委員会(SEC)幹部が「有害で操作的な企業は除くが、中国企業は依然として米国市場で歓迎されている」と述べ、全面的な排除には慎重な姿勢を示したことを紹介。アリババや百度(バイドゥ)、京東(JD.com)など米国に上場する中国テック大手が、今後ウォール街での上場を放棄し香港上場に一本化するかが市場の焦点になっていると伝えた。(編集・翻訳/川尻)

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