2026年3月23日、中国のポータルサイト・捜狐に「美少女戦士セーラームーン」の塗り絵の作画に違和感があった理由について言及した記事が掲載された。

記事は、「もしあなたが1990年代生まれ、あるいはそれ以前の世代であれば、アニメキャラクターが描かれた表紙を開くと線画だけが用意されていて、自分で自由に色を塗って完成させる塗り絵で遊んだ経験があるはずである。最近、日本の女性タレントの中川翔子がある疑問を投げ掛けた。彼女は子どもの頃『美少女戦士セーラームーン』の塗り絵が大好きだったが、手や口の描き方が独特だったイメージがあり、それらはアニメの作画とは別の人によって描かれていたのではないかと疑っていたという」と述べた。

そして、「この問いが投げ掛けられると、多くのネットユーザーも共感を示した。一見ささいな子ども時代の記憶が、突然多くの人の共通体験として浮かび上がったのだ。多くの人は子どもの頃『美少女戦士セーラームーン』の関連商品であれば、すべて公式で統一された作画であると思い込んでいた。しかし実際は、アニメ、漫画、グッズはそれぞれ別の制作体系で成り立っている。テレビで見ていたものはアニメ制作チームによるもので、ポスターやシールなどはいわゆる『版権イラストレーター』が制作したものである。そして塗り絵や児童向け絵本、カード、文具などは、さらに別の人々よって描かれていた可能性が高い」とした。

また、「彼らの役割は、線を簡略化し、比率を安定させ、表情を統一することで、5~6歳の子どもでも簡単に模写したり色を塗ったりできるように、子ども向けにキャラクターを描き直すことである。そのため、塗り絵に登場する月野うさぎは『再現しやすいテンプレート』のように見える。例えば、うさぎの特徴はツインテール、大きな目、セーラー服である。塗り絵ではこの3点さえ押さえれば十分であり、その他の細かな要素は省略される。わずかな違和感の正体は、ここに由来しているのである」と説明した。

記事は、「このような『要素の抽出』こそが、子ども向けコンテンツの本質的な考え方なのである。実際にアニメ会社で関連業務に携わった人物の話によれば、これらの塗り絵のイラストの多くは版権の許可ルートを通して専門のイラストレーターに外注されることが多いという。アニメ会社が原案のキャラクター設定を提供し、それを仲介会社が振り分け、イラストレーターが子ども向けに描き直し、さらに修正が加えられるという流れである。しかし、その過程に関わる人々の名前が公表されることはない」と言及した。

そして、「子どもの頃に何度も模写したあの『月野うさぎ』は、どこかの無名のイラストレーターが、締切に追われながら深夜に描いたものかもしれない。その人物が誰であったのかすら、今となっては分からない。しかし、この話題が共感を呼んでいる本当の理由は、この世代がようやく自分たちの子ども時代を振り返る年齢に達したということにある。当時は誰も気に留めなかったことを今になって問い直し、曖昧な記憶を補完しようとしているのである。たとえその塗り絵のイラストに署名がなく、誰が描いたのか分からなくても、私たちは確かにそれらが好きだったのである」と結んだ。(翻訳・編集/岩田)

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