2026年3月27日、中国メディアの騰訊網は「中国インターネット史上最大規模のショックを与えたフードデリバリー市場の価格戦争は1年を経て終息に向かっている」として、中国のフードデリバリー市場の現状を紹介した。

記事は初めに、国家市場監督管理総局の公式サイトが中国メディア「経済日」が25日に発表した「フードデリバリー戦争は終結すべき」という評論を転載すると同時に、同局が関連プラットフォームへの調査に着手したと発表したことに言及し、「発せられたメッセージははっきりしている。

デリバリーアプリを開いても、プラットフォームが高額クーポンを出して安く飲み食いさせる時代はもう戻ってこない。香港市場ではフードデリバリー市場をけん引する美団、京東、Eleme(餓了麼)を傘下に持つアリババ関連株が急騰したが、1年前と比べると株価はそれぞれ46.7%、28.3%、5.5%下落した」と説明した。

続けて「フードデリバリー市場は15~17年に美団、Eleme、百度外売(当時)が激しく争い、最終的に百度が撤退、Eleme はアリババに買収された。25年2月に京東の参入があったものの、現時点では美団が市場の主導権を確立している。各社のコスト面を見ると、巨額の利益を補助金やマーケティングに投じているが、京東は新規事業で大幅赤字、美団も黒字から一転して巨額赤字に転落、アリババも利益が大きく減少した。この3社の合計で約1000億元(約2兆3200億円)の利益が消えた計算になる」と指摘した。

さらに記事は「これほどの代償を払って、誰が勝ったのか」と疑問を提示し、「結果として、アリババが大きく追い上げたものの、美団はシェアを守った。だが一方で美団の株価は大きく下落した。シェア維持のための損失を将来的に免れないと見なされたことなどが要因だった。デリバリーは新規ユーザー獲得のための投資と見なされたアリババの株価の下落はECやクラウドなど他事業の支援もあって小さかった。京東のデリバリーは物流能力を検証するストレステストのような戦略だったのだろう。抖音(Douyin)の『心動外売』の参入という変化もあり、現状が最終形とは限らない」と論じた。

記事は最後に「この戦争で最も打撃を受けたのは飲食店だ。補助金によりデリバリー価格が店内より安くなるなどのゆがみが生じ、需要が増えたのではなく、価格が押し下げられ、多くの店舗で売り上げや利益が減少した。一方で恩恵を受けたのは配達員で、社会保険の整備が進んだ点は唯一の成果といえるだろう」と述べた。(翻訳・編集/原邦之)

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