独メディアのドイチェ・ヴェレ(中国語版)は29日、中国でエキゾチックペット(犬・猫以外のペットの総称)産業が拡大する裏で、動物の扱いをめぐって懸念も指摘されていると伝えた。

記事によると、北京市でこのほど開催されたペット博覧会には全国各地から来場者が詰めかけ、ミーアキャットやアライグマといったエキゾチックペットが多数見られた。

国営メディアによると、中国ではエキゾチックペット産業が急成長しており、市場規模は100億元(約2300億円)近くに達している。中国では約1707万人がエキゾチックペットを飼育しているという。

こうした「珍しいペット」は特に若者の間で人気が高く、SNS上では飼育に関する動画が広く共有されている。

中国でエキゾチックペット人気拡大、飼育モラルや衛生リスクに懸念も―独メディア
北京国際ペット用品展

江西省からペット博覧会に来てミーアキャットを購入したという熊(シオン)さんは、以前、フクロモモンガを飼ったことがあるといい、エキゾチックペットの魅力について「犬のように飼い主が離れると不安になることはなく、手間がかからない。触れ合いたいときには喜んで応じてくれるし、気分ではないときは自分の世界に完全に没頭してくれる」とその手軽さを挙げた。

また、自分のペットであるラフグリーンスネークを連れて来場した楊(ヤン)さんは「(ヘビは)友達のような存在。帰宅すると、ネギのようにまっすぐ立って迎えてくれ、一緒にテレビを見る」と説明。「社会的にヘビは怖がられているが、決して怖いものではないと伝えたい」と語ったという。

中国でエキゾチックペット人気拡大、飼育モラルや衛生リスクに懸念も―独メディア
北京国際ペット用品展

記事は、中国当局はエキゾチックペットブームに関連して「こうしたペットの取引、飼育、医療、遺棄などにおいて安全リスクが潜んでおり、厳に注意が必要」と呼び掛けているが、一方で中国では動物保護に関する法律は依然として未整備だと指摘。中国のショッピングモールなどでは複数の種類の動物がペットとして気軽に販売されていると指摘した。

中国における動物保護問題の専門家で米ヒューストン大学ダウンタウン校のピーター・リー氏は「中国当局はエキゾチックペット産業の拡大によって利益を得ている業者への対策を重点的に行うべき」と指摘。「一部の業者は輸送過程でラベルの偽装や重要情報の隠蔽などを行っている」としたほか、「遺棄された外来種が野外で急速に繁殖し、地域の生態系に大きな影響を与えたり、病気を持っていた場合は公衆衛生上のリスクとなる恐れもある」と警告した。

また、世界自然保護基金(WWF)も「中国では野生動物保護に対する意識は大きく向上しているものの、一部の消費者は飼育が合法か、あるいは許可が必要か、また飼育の難しさや長期的な費用負担について、十分に理解しないまま購入している」と指摘したという。(翻訳・編集/北田)

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