2026年3月31日、中国メディアの環球時報は、シンガポールのチャンネル・ニュース・アジア(CNA)の報道を引用し、中国の電気自動車(EV)産業が深刻な整備人材不足に直面していると伝えた。

記事は、中国が世界最大のEV大国としての地位を確立する一方、急拡大する市場を支える修理・メンテナンス体制が追いついていない現状を指摘。

データによると、新エネルギー車(NEV)の保有台数は20年の492万台から24年には3140万台へと急増、25年末には約4400万台に達したとみられるのに対し、整備企業は2万社に満たず、専門技術者も10万人未満にとどまっているとした。

その上で、EV産業の拠点の一つである安徽省合肥市では、25年までに年間300万台の生産能力確保を目指す一方で、メーカーと専門学校が連携して人材育成を急いでいると紹介。研修生はインターンから始め、熟練工の指導のもと生産ラインで訓練を受け、一部がアフターサービスや整備部門に進む仕組みだと説明した。

また、専門家からはAI診断やロボット技術による省人化の可能性が示されているものの、少なくとも現時点では「深刻な人材不足」が業界最大のボトルネックになっていると伝えた。

記事は、業界関係者の「EV産業の発展に決まった手本はなく、中国は手探りで前進している」との声を紹介。EVシフトの持続可能性は「造る」能力だけでなく「維持する」労働力の確保にかかっているとの認識を示した。(編集・翻訳/川尻)

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