2026年3月30日、シンガポールメディア・聯合早報は、汎用人工知能(AGI)の急速な進展により、中国でプログラマーやホワイトカラーの職が「寿命のカウントダウン」に入っていると報じた。
記事は、米AIスタートアップ・Anthropicの創業者ダリオ・アモデイ氏が「プログラマーの仕事がAIに完全に置き換わるまであと6~12カ月、初級ホワイトカラー職の半分も1~5年以内に消滅する可能性がある」と予測したことを紹介。
また、2021年に1万元(現在のレートで約23万円)だった案件単価が現在は5000元(約11万5000円)まで下落し、顧客からは「AIなら無料で書けるのに」と詰め寄られたという山東省のフリーランスプログラマー秦(チン)さんの事例に言及。仕事の内容も「コードを書く」から「AIが生成したコードを修正する」へと変質し、「まるでAIの下請けをしているようだ」という秦さんの嘆きを紹介した。
さらに、大手IT企業のベテランプログラマー施文宇(シー・ウェンユー)さんが「社内のAIコード生成率はすでに30%を超えた。今後3年で約90%のプログラマーが淘汰されるだろう」と語ったほか、安徽省の李溧(リー・リー)さんはAI導入で出勤日が週5日から3日に減り、月給も5000元強から3000元(約6万9000円)強へと4割削減されたといった事例を取り上げた。
記事は、中国政府が「第15次5カ年計画」でAIによる雇用創出効果の強化を掲げ、官製メディアは2030年までに世界で1億7000万の新職種が生まれると楽観的な見通しを報じている一方で、研究機関からは「一つの新職種が生まれる裏で数十の旧職種が消滅し、新職種の賃金は従来より低くなる」との厳しい予測も出ていることを指摘した。
そして、シンガポール国立大学の単偉(シャン・ウェイ)研究員が「審美眼、共感、創造力こそAIが短期的には踏み込めない領域だ」と指摘し、AIがもたらす富の公平な分配や、大規模失業に備えた社会保障制度の整備が急務であるとの見方を示したことを伝えた。(編集・翻訳/川尻)











