仏国際放送局ラジオ・フランス・アンテルナショナル(RFI)中国語版は3月31日、宇宙競争において、中国のライバルは米国ではないとの記事を掲載した。

記事は、およそ半世紀ぶりとなる米国の月周辺の有人飛行計画「アルテミスII」の打ち上げが4月1日に予定されていることについて、仏紙フィガロが「米航空宇宙局(NASA)にとってこれは小旅行に過ぎないが、その先にはなお多くの不確実性がある」と指摘したことを紹介した。

同紙は米中の宇宙競争を寓話「うさぎとかめ」になぞらえ、「中国という『かめ』は米国という『うさぎ』をリードする有利な位置にある」と指摘。「中国は出発こそ遅れたものの、自らのペースで着実に目標へと歩みを進めており、2030年までに宇宙飛行士を月に送り込む計画を掲げている。中国は米国との競争ではなく、むしろ時間との競争に臨んでおり、政治的なタイムスケジュールに従って、29年10月1日、すなわち中華人民共和国成立80周年までに月面着陸を実現することを目標としている」と論じた。

そして、「中国は独自の論理とスケジュールに基づいて計画を進めている。1992年に有人宇宙計画を開始した際には、30年後に宇宙ステーションを保有することを目標としていた。そして30年後の2022年、中国は宇宙ステーション『天宮』の建設を完了した」と計画が順調であることに触れた。

同紙はまた、専門家の見解を引用し、「中国では米国との競争に勝つことへの自信が高まっているが、米国では自信が次第に弱まっている」と指摘。NASAのジャレッド・アイザックマン長官が「勝敗は数カ月の差で決まる可能性がある。米国が多くの困難に直面している一方、中国は計画通り着実に進めている」と危機感をにじませたことに言及した上で、計画がすべて順調に進んだ場合、中国は今回の「アルテミスII」のミッションに相当する初の有人月周回飛行を28年に実施する見通しであることを伝えた。(翻訳・編集/北田)

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