中国メディアの環球時報は1日、韓国の半導体大手が対中投資を拡大していると報じた。
記事によると、韓国メディアのコリアタイムズは3月30日、人工知能(AI)分野でのメモリー半導体不足に対応するため、サムスン電子とSKハイニックスが中国工場への投資を拡大させていることを伝えた。
両社が韓国金融監督院に提出した年次報告書によると、2025年、サムスン電子の中国・西安工場(陝西省)に対する投資は前年比67.5%増の4654億ウォン(約490億円)に上った。一方、SKハイニックスは無錫工場(江蘇省)に前年比102%増の5811億ウォン(約610億円)を、大連工場(遼寧省)に同52%増の4406億ウォン(約460億円)を投資している。
また、両社の投資ペースは「回復的拡張」の特徴を持っているという。別の韓国メディアによると、サムスン電子の西安工場に対する投資は19年が6984億ウォン(約740億円)で、20~23年の業界低迷期には新規投資を停止。再開した24年は2778億ウォン(約290億円)、25年は4654億ウォンというペースだ。SKハイニックスも同様の動きを見せており、23年には無錫、大連工場とも投資を行わなかったが、この2年は急速に再開させ支出も拡大した。AI需要の急増に伴い、両社にとって中国工場は再び生産回復と供給確保の重要拠点になっている。
記事はまた、コリアタイムズの指摘として「サムスン電子にとって西安工場はメモリー半導体の唯一の海外生産拠点であり、NAND型フラッシュメモリーの約40%を担っている」と伝えた。SKハイニックスでも大連工場はNAND型の重要生産拠点の一つで、無錫工場は同社のDRAMの30%以上を生産しているという。
韓国世宗研究所の客員研究員の李炳哲(イ・ビョンチョル)氏によると、先端半導体工場の新設には通常3~5年を要するため、中国の既存拠点の最適化は供給の大幅な加速につながる。
一方、中国は世界のパソコンやスマートフォン向けチップ市場で大きなシェアを占めており、韓国の半導体2社にとっては生産拠点としても消費市場としても重要な意味を持つとの指摘もある。
このほか、環球時報の取材に応じた天津外国語大学の国別・区域研究院の鄭継永(ジョン・ジーヨン)氏は、「韓国企業が中国でメモリー半導体への投資を拡大しているのは、長期にわたって中国が韓国にとって最大の貿易パートナーであり、韓国の半導体産業が巨大な中国市場から離れられないことがある。
同氏はさらに、「AI分野での爆発的な需要増加が企業に供給の加速を迫っている」とし、「中国の整ったインフラと産業チェーンは企業の迅速な生産拡大を支えることができる」と論じた。(翻訳・編集/野谷)











