世界が急速にインテリジェント時代へと移行する中、データ資源はどれほど重要なのか。それを「5番目の生産要素」や「産業時代の石油」になぞらえ、経済発展を駆動する鍵とみなす人もいる。

その一方で、データの生成、収集、保存、国境を越えた流動は、国家の主権と安全や情報プライバシーなどにも関わるため、データガバナンスの整備が待ったなしだ。

こうした中、世界データ機構(WDO)が3月30日に北京で発足し注目された。WDOはデータの発展とガバナンスの実践の推進を目的とする世界初の専門的国際機関で、40余りの国から200余りの会員が参加している。中国の習近平国家主席はその発足を祝う書簡で、「中国は共に話し合い、共に構築し、共に分かち合う理念を堅持し、WDOが役割を果たすことを支持する。また、各方面と共に、データガバナンスの規則についての合意を形成し、デジタル・インテリジェンス技術革新を推し進め、データの安全かつ秩序ある流動と高効率の開発と利用を促進することで、世界のデジタル経済の健全な発展に貢献し、データによる利得がより良く各国の人々に幸福をもたらすようにする」と強調した。

WDOが北京に設立された理由について、アナリストは、中国のデータ発展とデータ管理水準が認められていることだけでなく、国際社会の普遍的な期待にも合致することを挙げた。IDCの推計によると、2025年の中国のデータ保有量は世界全体の27.8%を占めて世界一だ。中国のデジタル経済規模は何年にもわたって世界2位の座を維持している。さらに中国はデータ要素の市場化を最も早く推進した国の一つであり、サイバーセキュリティーやデータセキュリティーなどに関する法律を公布・施行し、データの開発と保護の面で多くの有益な経験を蓄積し、それを世界と共有できる。

近年、中国は一貫してグローバルデータガバナンス整備の道を模索してきた。2020年には「グローバルデータセキュリティーイニシアチブ」を提唱し、各国に対し、発展と安全を共に重んじる原則を堅持し、技術進歩、経済発展と国家安全保障、社会公共利益との関係のバランスを取るよう呼び掛けた。ある分析によると、WDOをプラットフォームとして、中国には今後、データの潜在能力を刺激し、データガバナンスを整備する上で、より大きな貢献を果たすことが期待される。

今日の人工知能(AI)に代表される情報技術とデジタル経済の急速な発展は、データによる利得を生み出す一方で、データリスクやデータ格差をもたらしている。そうした局面を踏まえると、WDOの発足は今まさにその時だ。WDOはグローバルデータガバナンスに新たな理念と活力を注入することになる。WDOの本拠地として、中国は各方面と共に、より公平、オープン、安全で包容的なグローバルデータガバナンスシステムの構築を推進し、人々が「データを受け入れて、未来を共に勝ち取れる」ようにする。(提供/CGTN Japanese)

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