2026年3月31日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、トランプ米大統領が出生地主義を制限する大統領令の合憲性をめぐり、連邦最高裁判所が4月1日に口頭弁論を行う予定だと報じた。

記事は、トランプ氏が自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」で、出生地主義は本来奴隷の子女の権利を保障するために設けられたものであり、中国などの富裕層が金銭に物を言わせて子どもを米国市民にする「出産旅行」に利用されるべきではないと主張したことを紹介。

「現代最大の詐欺の一つだ」と批判したと伝えた。

また、トランプ氏が2期目の大統領の就任初日にこの大統領令に署名したことにより、全米の複数の州で違憲性を問う訴訟が起こされたと解説。米議会でも、不法移民や出産目的の渡航者が子どもに市民権を取得させた上で親自身の合法的な居留権獲得につなげているとして、共和党を中心に制度の見直しを求める声が強まっていると伝えた。

その上で、米国憲法修正第14条が「合衆国で生まれ、その管轄権に服する者」に市民権を認めていると指摘。トランプ氏の大統領令は、不法滞在者や短期ビザでの入国者は米国の「管轄権」に服しておらず、自動的に市民権を得る資格はないという独自の解釈に基づいているとした。

記事は、こうした狭義の解釈について、連邦最高裁が1898年にいわゆる「黄金徳(ウォン・キム・アーク)事件」の裁判で既に退けていることに言及。この裁判では、サンフランシスコで中国人の両親のもとに生まれた黄金徳氏が里帰り後に再入国を拒否されたのに対し、最高裁が米国内での出生を根拠に市民権を認めており、今回の審理でもこの先例が焦点になるとの見方を伝えている。(編集・翻訳/川尻)

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