2026年4月1日、中国新聞網は、中東での軍事衝突がアルミニウムの供給を混乱させ、世界の自動車産業に深刻な危機をもたらしていると報じた。
記事は、イラン革命防衛隊が3月29日、アラブ首長国連邦(UAE)とバーレーンにある米軍事・航空宇宙産業関連のアルミ精錬所2カ所をミサイルとドローンで攻撃したと紹介。
また、中東は世界のアルミ生産の9%を占め、需要の18%を賄っていることに言及。とりわけ日本の自動車メーカーは加工アルミの70%を同地域に依存しており、米国も20%を頼っていると指摘した。
さらに、一般的な乗用車1台にアルミが200キロ以上使われ、車体からサスペンション、パワートレインまで不可欠な素材であると解説。新エネルギー車ではさらに重要度が増しており、専門家がアルミを「電気自動車の骨格材料」と位置付け、不足や価格高騰が製造コストを直接押し上げると警告したことを紹介している。
記事は、ロンドン金属取引所(LME)のアルミ価格が3月30日に一時1トン当たり3492ドル(約55万5000円)に急騰し、紛争開始以降の上昇率は10%に達したと報告。分析機関は供給途絶が続けば4000ドル(約63万6000円)の大台に乗る可能性があると警告しており、調査会社の最新データでは世界の小型自動車市場の成長率予測が従来の3.8%から0~2%へ大幅に下方修正されたと伝えた。
このほか、中東紛争による自動車産業への影響はアルミにとどまらないとも指摘。原油価格が1バレル110ドルに達しメーカーの利益を圧迫しているほか、プラスチック原料のナフサの約40%が湾岸地域産であること、半導体製造に不可欠なヘリウムもカタールが世界の約3分の1を供給していることに触れ、複合的な供給リスクが自動車生産を脅かしていると分析した。
記事は、中東が重要な原料供給源だけでなく、高級車にとって利益の源泉でもあると指摘。トヨタが中東向け車両を約4万台減産すると発表し、日産やフォルクスワーゲン・グループも生産計画の調整を迫られていると紹介した。そして、最終的なコスト負担は工場停止で職を失う労働者と消費者に転嫁されると警告している。











