2026年4月3日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、独経済紙ハンデルスブラットの論評を紹介し、中国の深刻な少子高齢化が経済発展と競争力を脅かす長期的な課題になっていると報じた。

記事は、中国の合計特殊出生率が1を下回り、人口維持に必要な2.1を大きく割り込んでいると紹介。

人口は4年連続で減少しており、国連の予測では21年の14億2000万人から50年には12億6000万人に減少する可能性があると伝えた。30年間で1億6000万人が失われる計算で、10年ごとの減少幅がフランスの総人口に匹敵する規模だとした。

また、人口減の影響がすでに教育現場に表れていることにも触れ、小学校の新入生数が前年比で10%減少したほか、上海などの大都市でも幼稚園の閉鎖が相次いでいると伝えた。

さらに、政府が育児手当の支給や産休の延長などの支援策を講じてきたものの、効果は限定的だと指摘。数十年にわたる一人っ子政策が出生率を大幅に低下させ、15年以降に2人、さらに3人の出産を容認しても出生率は回復していないと報じている。

記事は、23年時点で約3億人に達した中国の60歳以上人口が、35年には4億人を超えて米国の総人口を上回る規模になるとの予測を紹介。医療・年金への財政支出が膨らむ中、本来は若い世帯の支援に充てるべき資金を高齢化対策に回さざるを得ない状況にあると専門家が指摘していることを伝えた。

その上で、中国政府は所得の引き上げや社会保障の全面的な拡充よりも、技術による解決を志向しているとし、産業用ロボットで生産・物流の労働力不足を補い、人工知能(AI)を導入した介護施設では人型ロボットやデジタルヘルスケアで高齢者ケアに対応する方針だと紹介した。(編集・翻訳/川尻)

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