2026年4月4日、香港メディアの香港01は、中国製バイクの世界レース優勝を事例として、中国工業の構造的変化が世界の経済・政治の勢力図を塗り替えつつあると報じた。
記事はまず、3月にポルトガルで開催されたスーパーバイク世界選手権(WSBK)で中国の二輪車ブランド「張雪機車(ZXMOTO)」が優勝し、欧米日ブランドが長年独占してきた表彰台の歴史を打ち破ったと紹介。
その上で、躍進を支えたのは世界最大の二輪生産国・中国、なかでも重慶に集積した強固なサプライチェーンであり、これが新興メーカーの迅速な研究開発を可能にしていると指摘。優勝後に張氏が「MotoGPやF1の部品でも図面さえあれば中国で100%製造でき、品質も欧米日に劣らない」と語り、5年以内に海外大手のシェアを5割以上奪うと宣言したことも紹介している。
また、二輪での躍進は四輪市場にも波及しているとして、25年に中国メーカーの自動車世界販売台数が日本メーカーを上回り、日本が25年ぶりに首位の座から転落したという日本メディアの報道を引用。欧州の対中自動車貿易でも輸入額が輸出額を初めて上回ったと報じた。
記事はその上で、これらの現象はかつて「コピー商品が氾濫する国」と揶揄された中国が完全に過去のものになったことを示していると評価。米紙ニューヨーク・タイムズが、わずか10年で中国は「コピーの国」から世界級の製造大国へと変貌し、一部では欧米製品を凌駕するに至ったと報じたことにも触れている。
一方で、世界最大の工業体系を築いた中国も、内需の低迷や核心技術の対外依存といった「規模は大きいが精緻ではない」課題を抱えていると指摘。開放的で公平・法治的な環境の整備が今後の鍵となるとした。
記事は最後に、国連工業開発機関(UNIDO)が報告書で30年に中国の製造業付加価値が世界全体の45%を占めると予測したことを紹介。これが現実となれば中国は圧倒的な工業力を背景に、世界の経済と政治の枠組みを平和的に再構築することになるとの見方を示した。(編集・翻訳/川尻)











