春の陽気に誘われ、人々の花見に対する熱気も高まっている。中には「春に最初に咲く花の多くが黄色い」と気づく人もいるかもしれない。
北京市園林緑化科学研究院の上級エンジニア・趙世偉(ジャオ・シーウェイ)氏によると、黄色い花は昆虫をより効果的に引き寄せ、受粉を促すことができる。植物が開花し結実するためには、受粉の媒介となる昆虫の助けが不可欠だからだ。そのため目立つ花ほど昆虫に見つけられやすく、その中でも黄色は特に好まれる色となっている。昆虫が花の蜜を吸うことで、自然と受粉が完了することになる。
花の色は主に花弁に含まれる色素によって決まる。代表的な色素にはカロテノイド、アントシアニン、クロロフィルなどがある。そのうちカロテノイドは花を黄色やオレンジ色にする。その合成経路は比較的単純で、植物がそれまでに蓄積した養分を利用するだけで合成できる。さらにカロテノイドは低温などの過酷な環境下でも比較的安定しているため、環境変化などの影響を受けにくい。一方で、他の色素は気温などの影響を受けやすい。
早春の植物は休眠期を終えたばかりで、新葉はまだ芽吹いておらず、光合成によってエネルギーを蓄えることもできない。そのため植物内のエネルギーおよび栄養の蓄えは非常に限られている。こうした状況下で黄色い花を咲かせることは、少ない投資で大きなリターンを得られるため、非常に効率的かつ省エネな生存メカニズムといえる。エネルギーが不足している早春だからこそ、「少ないコストで早く開花する」ことが、生き残るための現実的で実務的な戦略となったのだ。(提供/人民網日本語版・編集/KN)











