中国メディアの新浪網は11日、3月には日本と中国を結ぶ航空路線のうち、53路線で運航がすべて取りやめられたと紹介する記事を発表した。本来ならば桜の開花時期の日中路線は盛況を示すはずだった。

逆に、中国と東南アジアを結ぶ路線では、新型コロナウイルス感染症が出現する前の2019年を30%上回るなど、人の往来が極めて盛んだった。

フライト情報サービスを提供する航班管家DASTによると、3月には日中を結ぶ航空路線のうち53本で、運航がすべて取りやめになった。中国本土から日本に向かう便のキャンセル率は49.6%で、累計2391便に達した。キャンセル率は前月比で1.1ポイント上昇した。

市場関係者は、日中路線の大規模な運休の主な原因は両国の外交関係が引き続き緊張していることにあり、訪日旅行の需要が大幅に萎縮した結果との見方を示した。中国政府は政治上の理由により2025年末以来、国民に向けて日本旅行を控える働きかけをしており、中国国内では実際に日本旅行の「冷え込み」が発生している。中国国際航空、中国東方航空、中国南方航空などの大手航空会社は次々と大幅な減便を行っている。

日本側の数字もこの傾向を裏付けている。日本政府観光局によると、今年2月の中国本土からの訪日観光客は前年同月比45.2%減のわずか39万6400人で、3カ月連続の減少だった。2月に日本に入国した外国人は全体として2月として過去最高の346万人だったが、中国本土からの観光客はこの回復に「欠席」した。

中国本土からの観光客の減少は、今後も続く見通しだ。関西空港が発表した3月29日から10月24日までの夏ダイヤによると、中国本土との便は前年同期比で7割減少するとされており、同空港を発着する国際線は全体で17%減少する見通しだ。

航空産業の専門家は、日中の政治的雰囲気が改善されなければ、現在の路線キャンセルの状況は今年の10月ごろまで続く恐れがあり、間もなくやってくる中国の五一(メーデー)ゴールデンウィークの海外旅行の動向にも大きな影響を与える可能性があると考えている。

日中路線の「冷え込み」と鮮明な対照を示しているのは、中国と東南アジアを結ぶ路線だ。2月には中国とマレーシア、シンガポール、ベトナムなどを結ぶ便の実績は新型コロナウイルス感染症の出現前の19年のピークを回復したばかりか、30%上回る盛況だった。(翻訳・編集/如月隼人)

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