在日華字メディアの中文導報はこのほど、日本在住の中国系住民が117万人を突破したとして、その「生存状態」を紹介する記事を発表した。

日本の出入国在留管理庁の3月27日の発表によると、日本在住の外国人は2025年末の時点で前年同期比9.5%増の412万5395人で、初めて400万人を突破した。

うち在日中国人の登録人数は同6.1%増93万428人で、中国系で日本国籍を取得した人や台湾人などを含めた広義の在日中国人の総人口は117万人を超えた。

1989年の在日中国人の登録人口は13万7000人で、95年に初めて20万人を突破した。さらに30年後の2025年には、日本で「100万人超」の中国人が暮らすようになった。そして日本に暮らす中国人および中国人グループについては、以下の状況が発生している。

第1点は、在日中国人はもはや「規模として一強」ではなく、各国からの在日外国人グループは互いに追い抜き合うような勢いで増加する状況だ。中国人はかつて在日外国人総数の3割以上を占めていたが、日中間の経済格差の変化と日本の外国人誘致政策の調整に伴い、在日中国人は絶対数で依然として増加してはいるが、相対的な割合はすでに23%前後にまで低下した。外国人グループとしては韓国/北朝鮮人以外に、ベトナム、フィリピン、ネパール、インドネシア、ミャンマー、スリランカなどの国々の在日人口が急増している。在日外国人の出身国および地域は計196に上り、とりわけアジア出身者が多い。

第2点は、日本に長期滞在する中国人が直線的に増加してきたのに対し、旅行目的で日本に短期滞在する中国人が、指数関数的に増加したことだ。長期滞在の在日中国人が20万人から100万人に増えるのに30年の時間を要したのに対し、中国から日本への団体旅行が初めて認められたのは2000年だったのに、日本を旅行する中国人は25年末に910万人に達した。日本に長期滞在する中国人は人数、消費規模、両国関係への影響のいずれの面でも、日本を短期訪問する中国人に比べれば「マイノリティー」になり、その重要性は「相対的」に弱まった。

第3点は、在日中国人のコミュニティー構造が変化し続けてきたことだ。

初期には留学生が中心であり、次に単純労働力としての研修生や技能実習生が大幅に増加し、その後は日本に根を下ろし、安心して生活し仕事をする永住型の人口が多数を占めるようになった。在日中国人の多くは、平穏で安定したことを主に望む定住生活を迎えた。在日中国人の最新の人口構造分布は、永住者が35万7565人、留学生が14万8151人、技術・人文知識・国際業務従事者が11万7314人、家族滞在者が9万3581人などだ。

第4点は、日本も他の先進国と同様に、移民への窓口を狭めていることだ。特に高市早苗政権が発足すると、永住申請と社会保険の紐付け、帰化申請の在日期限の10年への延長、技人国ビザの日本語能力試験の必要化、経営管理ビザの資金ハードルの3000万円への引き上げなど、さまざまな措置が立て続けに実施された。これらはすべて在日外国人の生存環境に深刻な影響をもたらす。日本で安定して生活を続けたいならば、時代の変化に適応するために多方面での準備が必要になった。

第5点は、在日中国人社会内部の世代間問題が変化していることだ。一時期は、中国で改革開放が始まってから日本に移住した「新華僑」と、それ以前から日本で生活していた「老華僑」のギャップが注目された。現在では、「初期の新華僑」と、さらに新しく日本に移ってきた「新々華僑」の間のギャップが発生している。かつての「新華僑」は、自国に比べれば経済水準がはるかに高い日本にやってきたこともあり、1世代分ほどの時間はかかったが「郷に入っては郷に従う」という社会規範を理解し実践するようになった。しかし「新々華僑」は経済面にで豊かになった中国からやってきており、かつての「新華僑」に比べれば日本に来た時点で経験が豊富であり、知識、学歴、人生のスタート地点がさらに高い。

このような「新々華僑」が日本社会に溶け込めるのか、日本の秩序に挑戦することを選ぶのかは、時間による検証が必要だ。

第6点は、中日関係の悪化が在日中国人の生存環境に非常に直接的な影響を与えていることだ。影響は個人の日常生活、職場環境、心理的な安全感にまで及んでいる。そして、日中関係が短期間で改善することは期待できない。日本社会における右翼の極端な感情の台頭、世論の圧力と差別のリスクの増加、さらに日本社会に溶け込むことと自らの文化的なアイデンティティーを両立させることの困難さ、民間の文化交流の阻害、経済活動の「空間の圧縮」などがすべて、有形または無形の圧力を生み出した。在日中国系住民は日中関係が良好ならば交流を促進する懸け橋として歓迎されるが、両国関係が冷え込めば社会世論の狭間に立たされる。

第7点は、母国よりもコストパフォーマンスの高い生活の質や子女の教育、老後の環境を追求し、ビジネス面での「発展空間」を求めて日本に移り住む中国人が増えていることだ。近年では企業幹部、技術者、芸術家、高学歴者などの優秀な人材が日本へ「移住」する傾向が顕著であり、在日中国人の科学技術、飲食、貿易、観光、不動産などの業界における影響力は絶えず向上している。長期的に見れば、日本で中国系住民の増加する勢いは衰えることなく、彼らは日本社会に溶け込み、経済貿易と文化の懸け橋を担う存在になるはずだ。

第8点は、在日中国人は日本最大の外国人グループの一員としてどのように身を処すべきかという問題だ。周恩来首相は華僑政策の中核的理念を、「居住国に貢献し、祖籍国に報いる」とした。「居住国に貢献」とは、科学技術の革新、文化交流、公益活動などを通じて中国系住民の現地での社会的な地位を向上させ、多元的な文化の調和を促進し、生活する社会の主流に溶け込み、現地の経済と文明の建設に貢献することだ。

「祖籍国に報いる」とは、資金を寄付して就学を支援し、投資して事業を起こし、人材を誘致し、経済貿易の懸け橋を構築するなどの方法で、祖籍国の発展を支え、協力を深める中でウィンウィンを実現することだ。日本を含む海外に在住する中国系住民にとって、自らが成功するとともに、故郷への思いを現実化する、すなわち滞在国の繁栄と祖籍国の進歩の両方のために努力することが、必然的な選択であるはずだ。(翻訳・編集/如月隼人)

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